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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第82話 夢の初めに
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かった様だ。
2人は自然に……極自然に……、彼女の思い出のベッドの上で、2人のシルエットは、1つに重なりあっていったいた。
『どうすればいいのかわからない』
『何を言えばいいのかわからない』
レイナに求婚を求めた当初にリュウキはそう言っていたのだけれど、そんな無知で子供だったリュウキだったのだけれど……。
幾ら幼いとは言っても、やっぱり年頃の 《男の子》だったから。人の本能的で……、その先を解っていたようだった。
子供だけれど、《男》なんだから。男が女を愛する時の愛情表現のひとつを。
そして、レイナの方は勿論知っている。
そんなのは学校とかで嫌でも耳にするんだ。女の子の話題ではその事も決して少なくないんだから。
男の子以上に……その《欲》はあることだってあるんだから。
そして、ゆっくりと2人は1つになっていったのだ。
リュウキは無我夢中だったけれど……、ただただ、優しく……優しく……。
彼女を傷つけたりしないようにと考えていた。デジタルとは思えない綺麗なレイナの身体。少しでも力を加えれば折れてしまいそうな華奢で、綺麗な身体。目を奪われてしまっていたが、リュウキは優しく……、ただそれだけを想いながら身体を重ね合っていった。
そして、夫婦の営みが終わった数時間後。
時刻はまだまだ真夜中。だが、日付は変わっていない時間帯。後数十分程で、恐らく朝日が差し掛かり……そして変わっていくだろう。
「ん……」
レイナは目を覚ました。目をゆっくり開けると、目の前にリュウキの顔が映っていた。レイナはリュウキの腕を枕にして眠っていたから、必然的にリュウキの顔が正面に来るのだ。
「あ……ごめん。起こしたか?」
レイナが目を覚ましたのを確認したリュウキは、申し訳なさそうにそう言っていた。
「んーん……」
リュウキの顔を見て、微笑みながらレイナは首を横に振った。
「私……きっと……きっと、まだ眠りたくないんだと思う……。だって、だって……」
レイナは、リュウキの胸にきゅっと頭を埋めて。
「だって、初めてリュウキ君と結ばれた日だもん……。今日はいっぱい、いっぱい起きていたいから……」
「……そうか。そう、だな」
リュウキもしっかりと抱きしめた。
「同じ考えだった。オレもそう……。それに……もう1つ知れた」
リュウキはにこりと笑いかけ。
「好きになった人の寝顔って、凄く可愛いものなんだって事が知れて良かった。」
「ッ……。もぅ//」
レイナは笑っていた。リュウキがはっきり言ってとても恥かしい。飾らない、計算の無い、純粋なその言葉。……嘘偽りが無い、心からそう思ってくれているのが伝わってくる。
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