暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第1章 光をもとめて
第1話 はじめまして
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LP0001 7月

〜自由都市 アイスの町〜


 ここはルドサラウム大陸 南東部に位置する自由都市・アイス。その町の規模は都会でもなければ田舎でもないその丁度間をと言った規模の町である。その名前の通り、やや寒い気候。

 そんな町の一角に位置するギルドビルの一室。その部屋で男が1人。歳は40〜50だろうか?スキンヘッドが似合う風貌の男で名をキース・ゴールド。このギルドのマスターである。

 キースはしかめっ面をしながら葉巻を咥え、そして煙を吐き出していた。

 そして、机に広げているのは書類の数々と写真。様々な依頼が寄せられたのだ。……依頼がギルドに舞い込む事はとても良い事だ。潤う、といった意味では特に。

 だが、勿論 それは時と場合による。

「まいったなぁ……。今、アイツもいねーし。ラーク達も同じく。……ん。ランスのヤツも仕事するかどうかもわかんねぇし。どうしたもんか……」

 書類・写真の隅々にまで目を通しながら呟いていた。そう、このギルドに所属している者達がいない時に、まわってきても意味がないのだ。そして、あまりにも受注するのを遅らせると、他ギルドに行く事になるのだ。

 キースが見ている写真に映っているのは白いドレスを着た赤い髪の美しい娘。
 依頼主は名家の娘だ。そして、その依頼量も破格。通常の数十倍と言ったところだろうか。

 それほどの依頼をこなせば、達成者は勿論だがギルドの株もあがる魅力的な依頼なのだが……、先ほどの呟きに合ったとおり、生憎今はエース達が不在しているのだ。

 直ぐに掴まりそうな1人は……腕こそは文句なしだが、如何せんクセが悪い、悪過ぎるとも言える。

 ……特に女に関しては。

 だが、これだけの上玉の依頼を他に回すのも気が引けると言うものだ。

――……ああ、今すぐこのギルドのドアを開けて今にでも帰ってきてくれないだろうか……。

 と、キースは内心祈る気持ちだった。そして、偶然なのか必然なのか、そのキースの祈りは届いた。

“ばんっ!!”

 とても乱暴に開かれるドア。……そんな風にドアを開ける者は1人しか知らない。

「がははは!! おいキース! 英雄のオレ様が仕事をしにきてやったぞ? 多大なるを感謝しろ!」

 開き方と同じで、口も傍若無人極まりない。そんな物言いで入ってくる男が1人いた。薄手の緑色のメイルそしてマントを身に纏っている男。想像通りの男。

(……確かに、おりゃガラにも無く祈っちまったが、まさか届くとはなぁ……。ん、アイツじゃねえのが残念だが、まぁ 贅沢は言えんか)

 キースは欲を言えば、他の奴等が還ってきて欲しかったと内心思うが これも僥倖だと取っておこうと判断だった。

 このふてぶてしい態度もい
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