第1章 光をもとめて
第1話 はじめまして
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たのだが。
「ふんっ、手間取らせやがって、オレ様が言う様に、とっとと金をよこせば良いのだ。何人いようと田舎盗賊風情がオレ様に勝てる筈がないだろう」
そう吐き捨てる。眼前に広がるのはさっきまでは生きていた男達。もう、物言わぬ肉塊になっていた。堂々と正面から行ったランスだが、流石に一度に同時に5人は殺せなかったが、仲間の悲鳴を聞いた残りが反撃してきたが、戦闘能力が違いすぎるこの相手。
苦戦する事が苦戦だとも思える実力差だった為、あっという間に皆殺しにし、眼前に広がる森に目を向けた。
「さぁて、あの男達によると、可愛子ちゃんを捕まえたらしいな! がははは、オレ様が格好よく助けてやろう。そして……ぐふふふ」
「ぁぅ……、ランス様ぁ」
ランスは今後の展開を頭の中で膨らませニヤける。写真で見る限りではこの辺りでは稀に見る程のものだ。考えただけで、ハイパー兵器が元気になりそうな程なのだ。シィルはただただ暗い顔をしていた。だけど、その後、シィルは慌てて声を上げていた。
「待ってくださいランス様! 誰か……誰かが洞窟の中から出てきます!」
「む……?おおっ! あれは!」
ランスはシィルに言われ洞窟の方を見ると、その姿を確認できた。出てきたのは2人。1人は抱えられていた。その風貌はフードで顔が隠れていて解らないがランスは確信した。
「がはははっ! どうやら、中に残った仲間が態々オレ様の経験値になりに来た様だな! 可愛い子ちゃんの居所を吐かせてやるぜ!」
がはは、と笑いながら剣を向けるランス。これまでに男達の会話を聞く限り……、間違いなく犯されてきたのは解る。自分以外が美女を犯すのなどもっての他だと思っているランスはすぐさま行動に移したのだ。 男が抱えている少女は予備のマント、だろうか? それで身体を覆って上げていたのだ。だから、ランスは見えなかった。
「おっと……、その考えは間違えてるぞ」
出てきた男はゆっくりと歩きながらランスに近づいていた。
「……立てそうか?」
腕の中の彼女にそう聞いた。
洞窟の中で簡単に介抱し、元気の薬も与えた。やはり、精神的にもまだ無理だったようだ。こんな場所にいても治るものも治らないと判断し、早々に両腕に抱えて出てきたのだ。
「は……はぃ……」
少し顔を赤らめながら頷く少女。今ははっきりと状況はわかっていた。
「むむ!? がははは! 成る程、つまりオレ様に献上しにきたのだな! よしよし、その潔さに免じて、半殺しで許してやろう! さぁ、さっさとその可愛い子ちゃんを渡して剣の錆になれぃ」
聞く耳もたずのランスはずんずんと近づいてくる
「……はぁ、『半殺しだ』と言っておいて、剣の錆って。全殺しする気満々、って所だな」
再び
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