第1章 光をもとめて
第1話 はじめまして
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人物像が。そんな時だ。部屋の奥から1人の女性が現れた。
「ランス様。お茶が入りました」
「うむ!」
トレーにお茶をのせ、現れたこの娘は≪シィル・プライン≫という。特徴的なピンクのもこもこヘアーで、露出の高い白装束を身に纏っている。ハイニが言っていた『シィルちゃん』と言うのは、彼女である。
ランスとの出会い。そして関係。それは、今から数ヶ月前の事。
とある奴隷商人からランスが買い取った魔法使いが彼女だ。
彼女には買い取る当初に特殊な魔法がかけられており、ランスの命令には絶対服従となっている。持ってきたお茶を机の上に置き、珍しく真剣な表情で仕事をしているランスに心配そうにしていた。
これまでにそんな顔をすることなど滅多に無いからだ。まぁ、その後直ぐに表情を緩めていたから、ある程度は安心した様だけど、シィルは一応聴くことにした。
「あの……次のお仕事、大変なのですか?」
「馬鹿者。このオレ様が苦戦する仕事など、この世に存在せん」
シィルの心配そうな顔を見たランスは、“ぽかっ!”っとシィルの頭をこついだ。普段のソレより遥かに優しい強さだった。本当に機嫌が良いようだ。
「そうですよね……。はい!頑張りましょう。ランス様」
シィルは、頭を軽く抑えながらもそう返した。いつになく真剣そうだったから一緒にシィルは張り切りながらそう言う。
ランスをしっかりとサポートする為にだ。
自分自身も頑張らなければと、密かに握りこぶしを上げていたその時、ランスの大声が部屋に響き渡る。
そして、全ての準備が整い家を出た2人。アイスの町から うしバスに乗り、リーザスへと向かうランスとシィル。
勿論、貸切でない為他にも複数の客はいるけど、お構いなく盛大に笑い声を上げるランス。シィルは、申し訳なさそうに頭を下げているが……、冒険者風の男に文句をつける勇気があるものはこのうしバスには乗っていないようで、全員が見てみぬ振りをしていた。
そしてうしバスで走ること数時間。
「もう直ぐ到着ですね。到着したら まずは情報収集ですね。その、ヒカリさんの」
「うむ。その辺りは奴隷の仕事だ! キビキビ働けよ? がはは!! ……む?」
シィルの今後の予定に頷いていたランスだが、話し終えると、何かに気づいた様にバスの外を凝視していた。
「ランス様、どうかしましたか?」
シィルからすれば、突然黙ったランスに不思議に思ったのだろう、だが、ランスは答えない。その視線の先……、そのバスの外の流れる風景の中に4、5人の男たちが森の中に消えていくのが見えたのだ。風貌から男の子モンスター等ではなく、間違いなく荒くれ者だ。その内の2人程は、大きな袋を抱えている。
「おい、シィル。今の所持金は
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