第1章 光をもとめて
第1話 はじめまして
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故に知らないのだ。キースも重々ソレは承知だった。可愛い女の子の写真を見せるだけで、万事解決なのだ。
「それでな、一応説明しとくと、ヒカリは、リーザスのパリス学園で行方不明だそうだ」
「パリス?」
「リーザスにあるお嬢様学校ってヤツだ。当然警備は厳重な筈なんだが……、どんな手品を使ったのか、忽然と消えちまったらしい。煙の様に人間が消える筈がねぇんだがな」
「ふむふむ。……オレ様の優秀な頭脳によれば……、それは営利目的ではなさそうだな」
「ああ、多分な。相手側の真意はさっぱりだ。……ま、その辺も含めた依頼だな。言ったとおり、ちゃっちゃと解決してくれ」
キースは葉巻を灰皿に押し付け、再びもう一本吹かしながら答えた。
それを聞いたランスだったが、細かい事はどうでも良いと言わんばかりに。
「まぁ、とにかく助け出せばいいのだけだろ?それで、報酬は?」
ランスは写真の娘を品定めするように見ながら聞く。そしてキースはその言葉を待ってたと言わんばかりにニヤリと笑いを見せ。
「おお!ソイツは聞いて驚けよ? ブラン家は名門だ。彼女の情報だけでも金になるんだが、完全解決。ヒカリの救出で50000GOLDだ」
「……何ッ!? 可愛い娘をいただけるだけでなく、そんな大金までくれると言うのか! がははは! よしよし、どちらも美味しく頂こう!」
「助け出してから言えよ」
ランスはいつものノリでそう言っているが、実は、結構驚いていた。そもそも今まで人探しの依頼は何度かした事はある。その報酬額が1人辺り1000〜2000GOLD程度だった。つまりは相場がその程度なのだが、キースの口からは30〜40倍もの報酬が提示されたのだ。親バカ、と言うのだろう。と最終的には判断していた。
「がははは! 可愛い子ちゃんであるヒカリちゃん、そして オレ様に相応しい報酬! 俄然やる気にもなるってものだ!」
「勿論だが、ちゃんと解決しねぇと 全部は無理だからな。情報料金は、質にもよるが、平均したら500程度だ」
「がははははは! バカ言え、このオレ様だぞ! すべてオレ様に任せておけ、この程度の依頼すぐに解決してやる!」
意気揚々と書類・写真等が入った封筒を奪い取るように手にとってそのまま部屋の入り口へと歩いていった。
「じゃあな!! がははは 50000か!これで大分遊んで暮らせると言うものだなぁ!」
ランスは、手をひらひらと振りながら出ていき、バタン……と、扉が閉まった。
「っておい!……ああ、行っちまったか。一応、まだ話しの途中だったんだがな」
キースは苦笑いをしながらそう呟く。それも含めていつも通りだ。
「あら? ランスさんは、もう帰ってしまったんですか?」
ランスが出て行った数秒後に部屋に入って
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