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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第79話 大切な人を守れない
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ら言われたら流石に照れてしまうからだ。でも、しっかりと、はっきりと答えていた。
「……オレは……あの時、解ったんだ。オレ、オレは……」
リュウキは息を呑む。そして深く深呼吸をした後に……。
「オレは、レイナの……、レイナの事が………好きだよ。……好きになってたって事に気づいたんだ……」
リュウキの言葉。まるでそれは告白の様だった。
「……………」
そのリュウキの告白を目の前で聞いたリズは顔を紅潮させる。
『何で本人の前で言わないんだ!?』
『私に言ってるみたいでドキドキしてしまった自分が情けない!』
……と、思わず頭の中で葛藤していた。
それも仕方がないだろう、何せ、リュウキは リズの面向かって言っていたのだから。
「でも……」
リュウキは更に続けた。リズは、その表情を見て、どうやら ここからが本当の彼の問題なんだとわかった。
「オレは……駄目なんだ」
リュウキはそう言う。
「え? 何……? 何が駄目なの?」
「……オレは大切な人を守れない男、なんだ。……以前も大切に想いだした、想っていた相手を……守れなかった。……最後に、最後の最後で失ってしまった。……だから、失ってしまうのが怖いんだ。彼女を、大切に想っている、好きだと判ったレイナを、失う事が怖いんだ。……凄く怖い」
リュウキは肩を震わせてそう言っていた。
「……な!? 何言ってんの、知らないの!? アンタに救われた人、この世界に滅茶苦茶いるんだよ!? 大丈夫だよっ! 失うなんて……そんな事なんか無いって!」
リズは思わずリュウキを弁護をしていた。そもそも白銀の話の伝説は本当によく聞く。眉唾なものや、妬みの様なものも中にはあるが、感謝しているものもかなり多い。
レイナやアスナに聞いた事も、勿論ある。
だからこそ、リズは強くそう言っていた。でも、今のリュウキは普段のリュウキとはかけ離れてみえた。それは、弱々しく……折れてしまいそうなほどに震えている。
――それは、まるであの時のレイナの様に。
だから、リズはそんな事無いって伝えて、レイナの時の様に 震えを止めてあげたかった。
「違う……オレ、オレは……。ッ………」
リュウキは震えている肩を自分で抑える様に?んだ。それでも身体は止まる事なく震えている。
「……ごめん。今日は休ませて貰って……いい……か」
リュウキは震える肩を抑えながらそう言った。
「あ、うん……。ごめん。本当に、ごめん」
リズは頷くと、思わず謝っていた。……彼の闇の部分に触れてしまったと、そう思ったからだ。妄りに開いてはいけない事を。開いてはいけなかった その扉を……開いてしまったんだから。
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