19部分:第十九章
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てきた。自嘲するわけでもなく何か深い意味を持たせながら。
「だから知らなくても無理はないわ」
「はあ」
「それにしてもね」
こう述べたうえでまた笑ってみせてきた。今度はくすりとした笑みであった。
「はじめてだったから」
「すいません」
佳澄はそれを聞くと身体を縮みこませてきた。
「あの、これは」
「いいのよ」
しかし沙耶香はそれを気に止めはしなかった。こう返して彼女の心を落ち着かせるのであった。
「いい?」
「はい」
「私は魔術を使えるのよ。だから」
「どうかなるんですか?」
「ええ。見ていて」
そう言うと身体を起こしてきた。そして右手の人差し指に白い光を込めてきた。そのうえでベッドのシーツをめくって赤いものにその光を投げたのであった。指をふい、と振って。
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