遠征前日とスウィードに……
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「ヒデッ!?」
「ブハッ!?」
「アタッ!?」
「ちょ、待っでぇっ!?」
俺じゃねえぞ? スウィードだぞ? この声
約束通り、ローガとの特訓を終えて帰ってきた夕方にスウィードに稽古をつけることになったのだが……
「大丈夫か?」
「す、少し休ませてください……」
このように、俺に打ちのめされている
ホームの中庭で大の字で転がっているスウィードを隣に、俺も座り込んだ。
俺も人に教えるってのは初めてだから色々手探り状態なのだ。
昨日のうちに何をやるか考えたのだが、やっぱり最初はスウィードの実力を見るために実践形式の模擬戦だな! ということで早速取り組んでみたのだ。
で、冒頭に至る。
まぁ、Lv1にしては筋はいいし、動きもなかなかのものだ。伊達に実力より下の階層についていってるだけのことはある。パディさんからも聞いているが、サポートを受けてはいるが中層のモンスターにも一太刀入れているというし。
回数を重ねるごとに、注意した点は徐々に直されている。
回避も防御も上手くなってるし、攻撃も隙を見てはちゃんと狙いに来る。いいね。お兄さん、そう言うの好きよ
「んじゃ、そろそろやるか」
「りょ、了解です」
幾分か体力も回復したであろう時を見計らって立ち上がる。スウィードもフラフラながらもなんとか立ち上がり【熊紋】を構えた。
名前はあれだが、やはり下級鍛冶師が鍛えたにしてはいい武器だ。これなら、スウィードも振り回されることなく、着実に力をつけてくれるだろう。
下手に高性能な武器を与えても、勘違いさせてしまうだけだからな。
……まぁ、初めから【物干し竿】使ってる俺が言うなという話だが。
俺もスウィードに合わせて【物干し竿】……の鞘を握る。
力加減には注意するが、やはり万が一という可能性も否定はできない。それに、【物干し竿】使うと、下手すればあの【熊紋】を切断しかねない。
まぁそう言う理由で鞘を使っているのだ。
「ほら、もっと脇を閉めろ。だんだん開いてるぞ」
「クゥッ!」
「また足が留守だ。集中切らすな」
「イタッ!?」
「視覚は広く。どっから攻撃来るか分からないぞ」
「え、後ろっ!?」
鞘でスウィードの頭をコツンッと叩く。
言い方は可愛いが、如何せん、その威力はかなりのものだったらしく、スウィードはその身を地に伏せた。
「う〜っ、痛いです……」
「これでも手加減してんだぞ?」
「式さんほんと容赦ない……」
涙目でこちらを睨むスウィードを無視して、俺は立て掛けてあった【物干し竿】を鞘に戻す。
「今日はこの辺で終わりだ」
「なんか俺
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