34話 ≪視えない心≫
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」
ガーネットが提案し、ジタンはそれに同意する。
「そういう事なら、オレとサラマンダー、フライヤとエーコでマゥスンに無理させない程度におしゃべりと行こうか!」
「何故俺まで、その中に入るんだ」
「サラマンダーよ、何か云いそびれた事があるなら今の内に聴いておかねば、後がないやもしれぬぞ?」
「……余計な世話だ、フライヤ」
────リンドブルムに着くと早速、広々とした城の客室でマゥスンをゆったりとした椅子に座らせたエーコは嬉しげに話を促す。
「ねえ、まずはアナタの"仲間"のこと聞かせて! "いない"だなんて、云わせないわよっ」
「………。白魔道士と黒魔道士が1人ずつ、あとはシーフが居る」
「へぇ、そうなのか! オレと同じっぽいのがいるな? 白魔と黒魔っていったら、オレ達の中でガーネットとビビみたいなもんだな!」
ジタンが面白そうに口を挟んだ。
「じゃあアナタには、三人の仲間がいるのね? ……って、それだけじゃよく分かんないわよ! もっと具体的に男か女か、どんな人なのか教えてちょーだいっ」
「 ───── 」
「マゥスンよ、話せぬ事なら無理に答えずとも良いぞ」
急かすエーコに、表情の読めない端正な顔立ちと共にうつむき加減で間を置いたまま、なかなか話そうとしないマゥスンを気遣うフライヤ。
「………思いやりのある白魔道士の少女に、内気な黒魔道士の少年。シーフはぶっきらぼうな男───といった所だろうか」
「ふぅん、白魔と黒魔の人はやっぱりガーネットとビビみたいな感じね? シーフの人はジタンっていうより……、サラマンダーに近いかしらっ?」
「俺に振るな」
「………。サラマンダーほど逞しくはないが、雰囲気は似ているかもしれない」
「ほ〜らねぇ?」
「……知るか」
してやったりなエーコと、こちらを静かに見つめてくるマゥスンにサラマンダーは、立った姿勢で壁に背を寄り掛からせ腕を組んだまま、顔だけそっぽを向いた。
「う〜ん、そうなるとアナタの場合はフライヤに似てるかしらねぇ? 髪の感じとか、雰囲気とか……」
「まぁそうだけど、マゥスンの方が何ていうか、感情が希薄だよなぁ。その点フライヤは怒る時怒ったりするし、感情はちゃんとある方だぜ?」
「ふむ……、ジタンの云うようにマゥスンはどうも、喜怒哀楽の感情が欠けている気はするのう」
「 ───── 」
そう指摘されても、本人は何も返さず黙っている。
「余計な事を云わねぇ分、付き合うには楽だと思うがな」
「え? サラマンダーってば、マゥスンと付き合いたいのっ?」
「そういう意味で云ってんじゃねぇ……、これだからガキは──── 」
エーコ
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