第八章
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警部達は見ているしかありませんでした、ですが。
神谷さんは二人の激しい闘いを見つつです、警部に言いました。
「黄金バット、強いですね」
「そうだな、これはな」
「どっちが勝つかわからないですね」
「いや、黄金バットが勝つ」
警部は神谷さんに確かな声で答えました。
「間違いなく」
「それはどうしてですか?」
「黄金バットは戦えば無敵だ」
「フー博士以上ですか」
「一騎打ちで一度も負けたことがない」
それこそというのです。
「だから何があろうとも」
「勝てますか」
「相手が誰でもな」
「フー=マンチュー博士が相手でも」
「勝つ、最後は」
そうだというのです。
「絶対にな」
「そうなりますか」
「そう、だから安心して見ていよう」
「黄金バットの勝利をですね」
「そうしよう」
警部は神谷さんだけでなく他の警官さん達にも言うのでした、そして。
黄金バットは皆が見守る中でフー博士と一騎打ちを繰り広げてです、フー博士が右手のその長い爪をさらに伸ばて黄金バットの顔を突こうとしたところで。
黄金バットはその爪を杖で弾きました、すると。
右手の爪は全て真っ二つに割れてでした、床に音を立てて落ちました。フー博士はその割れた自分自身の爪を見て言いました。
「私の負けだ」
「それじゃあ」
「ここは」
「下がろう」
警官さん達にも答える様にして言うのでした。
「私も怪人、誇りはある。次はこうはいかないがな」
こう言い残してでした、フー博士は何処かへと姿を消してしまいました。そして黄金バットも。
フー博士がいなくなるとです、風の様に消えてしまいました。その正義と悪の怪人達がそれぞれ消えてからです。
神谷さんは呆然としてです、警部に言いました。
「あの、今回も」
「ああ、黄金バットが出て来てくれてな」
「僕達を助けてくれましたね」
「そうだな」
「正体は誰も知らないですけれど」
「人間の危機には必ず現れてな」
その高笑いと共にです。
「助けてくれるな」
「いつもそうですね」
「それが黄金バットだ」
正体は誰も知らない、それでもなのです。
「正義の怪人だ」
「まさにそうですね」
「それじゃあこのガスやアジトはどうにかして」
「今回は終わりですね」
「全部終わりだ」
まさにというのです。
「そこまでしてな」
「これからも長いですけれど」
「大騒ぎになってな、しかしな」
「危機は終わりましたね」
「黄金バットのお陰でな」
まさにというのです、そしてでした。
神谷さんも警部さんも警官さん達もです、笑顔で言うのでした。今回も黄金バットに感謝することになりました。
そしてガスのこともアジトのことも解決してからです、神谷さんは事務所に別の事件
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