第七章
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警部はすぐにです、神谷さんと皆に言いました。
「銃撃は中止だ」
「はい、格闘ですね」
「格闘戦に切り替えますね」
「忘れていた、フー博士は武術も使える」
それも相当な使い手なのです。
「この状況で銃撃戦は無理だ」
「では銃は収めて」
「そのうえで」
「博士を倒せ」
こうしてでした、警部達はフー博士に警棒を使っての剣道や柔道、空手で戦おうとしました。神谷さんや警部、それに警官さん達の強さも相当ですが。
しかしです、フー博士は本当に強くてです。達人揃いの警部達でもです。
押されています、神谷さんは空手を使っても退けられて言うのでした。
「滅茶苦茶強いですね」
「ああ、本当にな」
警部も柔道の背負い投げをあっさりと逃げられて歯噛みしています。
「伊達に怪人じゃないな」
「本当にそうですね」
「相手は一人なのにな」
「それでもですね」
「強い、本当に化けものだ」
「怪人ですね」
「はっはっは、並の人間に私は倒せない」
フー博士自身も笑って言うのでした、中国拳法の暗殺拳の流派の構えを取りつつ。
「残念だったな」
「くっ、しかし」
「ここでこの博士を倒せないと」
「さもないと」
「日本が大変なことになってしまう」
誰もがフー博士を捕まえるか倒そうとします、ですが博士はあまりにも強くてです。
敵いません、それで駄目かと思いはじめた時にです。
不意にです、アジトの高い天井のところからです。
「ハハハハハハハハハハハハハハハ!」
あの笑い声が聞こえてきました、そして。
その笑い声の方を見るとです、そこにです。
黄金の身体にマント、黄金の髑髏の顔の男がいました。神谷さん達はその黄金のその場に両手を腰に当てて立っている人を見て言いました。
「黄金バット!」
「何故ここに!」
「いや、黄金バットは神出鬼没だ」
警部が驚く警官さん達に言いました。
「それならだ」
「ここに急に出て来てもですか」
「天井の通風孔のところにいてもですか」
「普通ですか」
「黄金バットなら」
「そうだ、黄金バットもまた怪人だ」
警部はこうも言いました。
「正義の怪人だ」
「同じ怪人でもですね」
「正義の怪人」
「だからですね」
「戦えるのですね」
「そうだ、だからだ」
それで、というのです。
「ここで出て来たということは」
「黄金バット、私を止めに来たか」
黄金バットは答えません、ですが。
フー博士にはわかっていました、それでなのでした。
黄金バットにです、こう言いました。
「ならば来い、私に勝てれば私は今回は退こう」
こう言ってでした、黄金バットを迎え撃つのでした。
黄金バットはフー博士に応えてでした、そのうえで。
颯爽と空を滑ってでした
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