子供と子鬼と化物と
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む、今日のところは木の上で休むとしよう、誰も来ないだろうしな。」
白夜は近くにあった大木に跳び移る、なかなか頑丈で平らなため、布団を敷けばなかなか快適に眠れそうである。
いざ寝ようと白夜が眠りに入ろうとしたとき、下の方からガサガサと草の揺れる音がした。
白夜が下を見てみると、一人の小さな子供が現れた。
銀色の髪に、身丈もある大きな刀を持った子供。
木の周りをうろうろと見回り、きょろきょろと辺りを見回す。
白夜は気配を消しながらその様子を木の上から眺めていた。
その子供はここが気に入ったのか、枝を伝って登って来ようとした。
そのときー
「いたぞ??こっちだ??」
一人の人間がやって来た、そしてそれに続いて松明を持った人間が数人やってくる。
白(ふむ????、やはりあの小童は鬼子と呼ばれるものであったか????。
どうりで人間が追いかけてくるはずだ。)
白夜はやれやれとため息を吐く。
白「人間、その小童は何か罪を犯したか?」
木の上から呼びかける、しかしどこにいるかわかっていないようだ。
白夜は木の上から飛び降りる、月明かりに照らされた白夜の白銀色の髪はキラキラと反射した。
白「問おう人間、この小童は何か罪を犯したか?」
「なっ、なんだお前は??」
白「我が名は禍 白夜。」
「まが??????おいやべぇよ????、まがって言やぁ世界を救ったとかで今騒がれてる??????。」
「なっ何言ってやがる!そんな大物がこんなところで野宿なんてしてるわけないだろ!」
白「お前失礼だな、世の中には世界を救っても嫌悪される勇者だっているのだぞ、救世主が野宿していても問題はなかろう?」
「「「色々問題だよ??」」」
白「そんなこと言われても事実は変わらんだろうが、さっ、帰れ帰れ。
ここは妖怪たちの住む森、たかが人間数人で太刀打ちできるほど弱い妖怪はおらん、喰われたくなければ帰れ。」
人間たちは一応納得したのか渋々帰っていった。
白「まったく????、ここにも人間の足が及ぶか??????、場所を考えねば殺されかねんな。
満月の夜ではあるが移動するとしよう、川のある場所がいいな、魚が取れる。
小童、」
刀を持った子供がびくりと震え警戒した素振りを見せる。
白「小童、何に怯える、その刀は己を守るためにあるのではないのか?」
しかし何も答えない、おそらく言葉を知らないのだろう。
白「????まあいい、自分を守るために他者を傷つける力(けん)など捨ててしまえ。」
白夜の手には刀が握られていた、その刀を子供に向かって放り投げた。
子供は驚きながらもその刀をキャッチする。
白「これ
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