暁 〜小説投稿サイト〜
吉田 松陽がいる世界
子供と子鬼と化物と
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
む、今日のところは木の上で休むとしよう、誰も来ないだろうしな。」

白夜は近くにあった大木に跳び移る、なかなか頑丈で平らなため、布団を敷けばなかなか快適に眠れそうである。

いざ寝ようと白夜が眠りに入ろうとしたとき、下の方からガサガサと草の揺れる音がした。

白夜が下を見てみると、一人の小さな子供が現れた。

銀色の髪に、身丈もある大きな刀を持った子供。

木の周りをうろうろと見回り、きょろきょろと辺りを見回す。

白夜は気配を消しながらその様子を木の上から眺めていた。

その子供はここが気に入ったのか、枝を伝って登って来ようとした。

そのときー

「いたぞ??こっちだ??」

一人の人間がやって来た、そしてそれに続いて松明を持った人間が数人やってくる。

白(ふむ????、やはりあの小童は鬼子と呼ばれるものであったか????。

どうりで人間が追いかけてくるはずだ。)

白夜はやれやれとため息を吐く。

白「人間、その小童は何か罪を犯したか?」

木の上から呼びかける、しかしどこにいるかわかっていないようだ。

白夜は木の上から飛び降りる、月明かりに照らされた白夜の白銀色の髪はキラキラと反射した。

白「問おう人間、この小童は何か罪を犯したか?」

「なっ、なんだお前は??」

白「我が名は禍 白夜。」

「まが??????おいやべぇよ????、まがって言やぁ世界を救ったとかで今騒がれてる??????。」

「なっ何言ってやがる!そんな大物がこんなところで野宿なんてしてるわけないだろ!」

白「お前失礼だな、世の中には世界を救っても嫌悪される勇者だっているのだぞ、救世主が野宿していても問題はなかろう?」

「「「色々問題だよ??」」」

白「そんなこと言われても事実は変わらんだろうが、さっ、帰れ帰れ。

ここは妖怪たちの住む森、たかが人間数人で太刀打ちできるほど弱い妖怪はおらん、喰われたくなければ帰れ。」

人間たちは一応納得したのか渋々帰っていった。

白「まったく????、ここにも人間の足が及ぶか??????、場所を考えねば殺されかねんな。

満月の夜ではあるが移動するとしよう、川のある場所がいいな、魚が取れる。

小童、」

刀を持った子供がびくりと震え警戒した素振りを見せる。

白「小童、何に怯える、その刀は己を守るためにあるのではないのか?」

しかし何も答えない、おそらく言葉を知らないのだろう。

白「????まあいい、自分を守るために他者を傷つける力(けん)など捨ててしまえ。」

白夜の手には刀が握られていた、その刀を子供に向かって放り投げた。

子供は驚きながらもその刀をキャッチする。

白「これ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ