無限時計を追え!!
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それからしばらくして・・・
これ以上あいつらのことを考えていては身が持たないと言うことになり、俺たちはギルドの中でゆっくりと雑談することになった。
しかし、やはりみんな空気が重い・・・皆さん六魔将軍と無限時計のことばかり考えているようだ。そんな中、マカオさんとワカバさんが2階から降りてくる足音に気づく。
「キナナ?」
その足音の正体は、ここ最近調子が良くないというキナナさんのものだった。
「おいおい!!まだふらついてるじゃねぇか!!」
ワカバさんの言う通り、キナナさんは階段を手すりをつかみながらフラフラと左右に肩を揺らしながら降りてくる。
「キナナ、どうかしたの?」
ルーシィさんが声をかけるがキナナさんは返事もせず、近くの机に置いてあったフォークを掴む。
「ダメだろ!!まだ寝てねぇと!!」
キナナさんはフラフラとギルドの壁に向かって歩いていく。
「キナナさんの目・・・」
「うん・・・」
キナナさんの目は、いつものようなおっとりとした目ではなく、何かに取りつかれているかのように、どす黒い雰囲気を放っていた。
「時間を・・・無駄にはできん・・・」
「え?」
俺はキナナさんが呟いた一言に耳を傾ける。時間?
俺が疑問に思っていると、キナナさんはおもむろに壁の前に立つ。
「行くぞ・・・」
キナナさんはそう呟き、フォークを構えて壁に突き立てる。
「今の俺には・・・」
「ちょっとキナナ!!」
レビィさんが心配して声をかけるが、キナナさんには届かない。
「この悲しみこそが・・・」
「何してるの?」
「力を生み出す・・・」
「「「キナナ(さん)!!」」」
ギルドの全員が、キナナさんを心配して周りに集まる。
「この・・・胸の・・・痛みが・・・」
キナナさんは周りにいる俺たちに気づく様子もなく、ただひたすらに壁に何かを刻んでいた。
数分後・・・
「どうなってるんだこれ!?」
俺たちはキナナさんが壁に書いていたものを全員で見ている。書き終えたキナナさんはぐったりと倒れ、ミラさんに支えられている状態である。
「壁が文字だらけですね」
ウェンディがそう言う。キナナさんが書いていたのは、俺たちにも見覚えのある文字だった。
「予知・・・とかじゃなさそうね」
「何なんだろうね、これ」
シャルルとセシリーがその文字を見て言う。
「この世界に・・・終末をもたらすには・・・」
キナナさんは目を閉じたまま、そんな寝言を
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