第二百四十六話
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第二百四十六話 神父さんのお話
今田先生と今日子先生が自分達のそれぞれの使い魔達と一緒に天使と悪魔の喧嘩が行われている教会に行くと。
神父さんが出て来てだ、二人に話した。
「いや、本当に困っていまして」
「毎日ですか」
「お話を伺っただけですと」
「そうです、それこそ毎日なんです」
それこそとだ、神父さんは先生達に困った顔で言った。
「教会のあちこちで喧嘩をしまして」
「あちこちですか」
「決まった場所ではなく」
「その都度違います」
喧嘩をする場所はというのだ。
「それは」
「そうなのですか」
「それはその日によって違うんですね」
「そうです、ただ礼拝堂での喧嘩が一番多いです」
教会のそこでというのだ。
「日曜のミサの時もです」
「天使さんと悪魔さんが出て来て」
「喧嘩をすることあったのですか」
「そうです、それでその時は結構な騒ぎになりました」
ミサなので人が集まっていたからだ、日曜のミサにこそ人が集まるのだ。キリスト教徒の社会ではそうなっている。
「信者の方々も驚かれて」
「それは大変です」
「何とかしないと」
「それで先生達が来てくれてです」
「助かったと」
「そう仰って頂けますか」
「はい」
神父さんは先生達に確かな顔で答えた。
「そうです、ではお願いします」
「わかりました、ではこれから」
「喧嘩の仲裁に入らせて頂きます」
先生は約束した、喧嘩の仲裁をしてその喧嘩を止めることを。
そしてだ、神父さんにさらに尋ねた。
「それで今日の喧嘩は」
「まだでしょうか」
「はい、そろそろだと思いますが」
それでもというのだ。
「今日はまだです」
「そうですか」
「では今日はこれからここにいれば、ですね」
「喧嘩に遭いますね」
「天使さんと悪魔さんの」
「そうだと思います、それまでお待ち頂けますか」
神父さんは先生達の考えを確認した。
「そうして頂けますか」
「はい、そうさせて頂きます」
「これから」
先生達は笑顔で答えた、それでそのまま待つのだった。
第二百四十六話 完
2015・6・12
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