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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第百一話 春の穏やかな一日 前編
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!! うるさい、お前ら人間なんだから野菜を食え。
 私は狼だから肉を食う」

 ランディとアレックスの文句も威嚇して食べようとする。

 その様子にため息と共に肩を落とす士郎。
 そんな時

「アルフ、だめだよ。
 ちゃんと皆で分けなくちゃ」

 主人であるフェイトが登場し、ランディとアレックスは安堵する。
 フェイトが諌めればアルフはちゃんと言うこと聞くのだから、全部食べられる心配はなくなったのだから。

「そうだぞ、アルフ。
 まったく花見の前にあれほど注意したのに」
「げっ、士郎」

 いつの間にかアルフの背後に立つ士郎に嫌そうな顔をするアルフ。

 アルフにとってはフェイトの想い人であり、恩があるので当然嫌ってはいない。
 とはいえ主ではないので従う必要も無いのだが、四月になってからは状況が変わった。

「とりあえず一週間肉抜きでいいか」
「ちょっ!?」

 士郎の一言に慌てるアルフ。
 当たり前といえば当たり前のことだが、士郎の家なのだから台所権限の一番上位は士郎である。
 つまりはアルフの兵糧は士郎に握られているというわけである。

「や、やだな〜、冗談だってば。
 さ、皆で食おう」
「嘘だな」
「ああ、アレは野生の眼だった」

 アルフにとってはランディとアレックスの言葉に威嚇したいところだが、士郎とフェイトの前ではそうもいかないので大人しくしておく。

「フェイトは一通り挨拶は終わったのか?」
「うん、一通り終わったよ」
「ならまた追加を持ってくるから、アルフを頼む」
「はい、任されました。
 でも士郎の挨拶はいいの?」

 士郎の状況に心配そうにするフェイトだが

「まあ、料理を渡す時にしてるから。
 出来てない人には後でまわるよ」

 士郎の苦笑しながらの言葉に納得し

「じゃあ、士郎の言葉に甘えて」
「ああ、じゃあ、待っててくれ」

 アルフの横に改めて座ることにした。
 少し前のフェイトなら手伝うと言い出すところだが、士郎の家に引っ越した夜にプレシアから

「フェイト、士郎の優しさに少し甘えなさい。
 甘えすぎはだめだけど、少しフェイトは甘えなさ過ぎよ。
 フェイトが甘えれば、士郎は嬉しいんだからわかった」

 との言葉があり、少しずつ実践中なのだ。

 プレシアにとってはなのはも、はやても可愛い良い娘達なのだが、やはり娘がリードするのはうれしいことらしい。

 そんな時、少し離れたところで、エイミィ達を中心としたメンバーで盛り上がっているところがあった。

「なんだろう?」
「カラオケやってるみたいだね」
「フェイトちゃん、歌ってくれば」
「え?」

 フェイトにとってはふとした疑問だったのだ
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