武器と……怨念?
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じるのは感心しないぞ? 式」
その様子を見ていたのか、エイモンドさんが入れ違いになってやって来た。
俺から少し離れた場所に腰を下ろす。
「後で謝っときますよ」
「それがいいさ。そんなことより、新しいポーズを思い付いたんだ。これ、どう思う?」
自分が振った話題をそんなこと呼ばわりとは……。それ、スウィードご可哀想だと思うんですが
目の前でジョ◯ョ立ちを決めるエイモンドさん。多分、素でやっているんだろうからすごいわこの人。
「いいと思いますよ。これでミネロヴァさんとかいちころですね」
「フッ、君もそう思うかい? ま、僕の美貌をもってすればどんな姿であれ美しくなるのだよ」
「わーすごいすごいー」
適当な返事を返しておく。
まともに相手をしても疲れるというのはこの五年でよくわかっているしな。
「ご飯できましたよ。皆さん、集まってください」
パディさんが呼びに来たので、俺とエイモンドさんは食堂へと向かった。
拗ねたスウィードにどうすれば許してくれるのか聞いたところ、じゃあ特訓に付き合って下さいと言われてしまった。
朝に狼と。夕方はスウィードと。
……なんか、急に大変なことになったなこりゃ
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「くそっ! あいつ調子に乗ってるわね!!」
とあるホームにて、怒りの炎をその目に顕にする一人の女神
「たった九人しかいないくせに、この私を差し置いてランクB? ふざけるんじゃないわよ!!」
ガンッ! と己の目の前にあった机を殴り付けたその女神は怒りをそのままに紫の長髪を揺らして立ち上がる。
「どこまでもバカにして……!! 男神のくせに、私よりも美しいだと? 笑わせるな!!」
他の神が口にしていた言葉を思いだし、余計に腹をたてる。
「誰が強くて美しいか、しっかりと教えてやる必要があるわね……」
女神はバルコニーへと歩を進めると、付き従っていた一人の男に命を下した。
「リディアス! 団員を何人か連れて情報収集を始めておけ!」
「はっ。承りました」
それだけ言うと、リディアスと呼ばれた男は姿を消した。女神はフンッ、と鼻を鳴らすとバルコニーへと躍り出た。
その赤い瞳が睨み付けるのはオラリオの北の空。
気に入らないとある男神がホームを構えている方角だ。
「気取ってもてはやされるのも今のうちよ……どちらが上なのか思い知らせてやる……!」
それまではせいぜい楽しんでおくことね、と吐き捨てるようにしてバルコニーから身を引いた女神。
オラリオに、不穏な空気が渦巻いていた。
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