武器と……怨念?
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変よろしくない方へと進みそうだ。
アルドアさんの話はよくわからないし、リリアさんは自室にいるであろうハーチェスさんのとこに行くと言って出ていくし、ヒルさんは何故かいらいらしていらっしゃる。
てか、鍛冶師なのかその娘。
「【テュール・ファミリア】はよくわからんなぁ……」
黒歴史持ちのエルフに、謎の燃える少年。それと、何か変な鍛冶師。
うむ、分からん!
とりあえずこの話はここまでにしておいた方が良さそうだ。
「とりあえず、大変だったんだな、スウィード」
「……まぁ、慣れましたしね」
そう言ったスウィードの顔は、どこか諦念を感じさせるものであった。
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「邪魔するぞ〜」
「だから邪魔すんねんやったら帰れボケェ」
「嫌だ! 絶対邪魔するんだっ!!」
「お前それ前もやったやろうがアホォ!!」
いつものように扉を蹴破り、いつものやり取り。
俺が訪れたのは青い煙突の工房、士のところだ。
今日は頼んであった新しい【アレルヤ】を受けとる日になっていたため、朝から取りに来たのだ。
スウィードもバベルへ武器を買いに行くとのことだったの途中までは一緒だった。
「まぁまぁ落ち着けっての。あんまり怒鳴ると、またハゲが進んじまうぞ?」
「だから、これはスキンヘッドっちゅー髪形や言うてるやろが!!」
バンダナを取り払いその摩擦係数0に見える頭を見せつけてくる士。うむ、今日はいつもの二割増しで輝いているな!!
「そんなことは置いといてだ」
「俺の頭をそんなこと扱いすな!!」
「どんな感じだ? 俺の【アレルヤ】」
「無視かいな……。まぁええ、注文されてるのはできとるで」
ちょっと待っとけと工房の奥に引っ込む士。数分して戻ってきたその手には、白布に包まれた一・四Mほどのものがあった。
「ほれ、受けとれ。自分でもなかなかのもんやと思うほどや」
工房に置かれた大きめの机にそれは置かれて、その白布が外される。
中から顔をみせたその穂先は強く鋭い銀光を放っていた。
「材質とかいろいろこだわってな。稀少金属の配合量とか変えてみたんや。あとは、重さは変えずに、威力の増量を目指してみてん」
説明を受けるなか、俺はその槍を左手に取り、士に断りを入れてその場で振ってみた。
薙いで、突いて、斬り上げて。新しい得物の感触を確かめるように。
やがて一通り試してみた俺は静かにそれを机に置いた。
「……どや?」
「……最っ高……!」
どや顔する士がちょっとうざいが、仕事は完璧なためなにも言わないでおく。
だが実際、こいつの|鍛冶
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