第29話 黒の剣士、決着をつける
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も動こうとした。だが……
「無理しない方がいいよキリトくん?ランサー!」
「ハイ。マスター…」
須郷の命令を実行するためにランサーと呼ばれたサチは俺に刺していた槍を強く捻った
「っ!?ぐあああああっ!!」
俺の体に激しい激痛が襲い、動けなくなった。そうしている間に須郷はアスナが流す涙を舐めながら彼女の体を汚い手で弄り始めた
「…っ!!あ、甘い!甘いよ!!君の涙がこんなに甘いなんて!!もっともっと僕の為に泣いてくれよアスナ!!」
「い、いやぁ…っ……きりと、くん……!」
「須郷!貴様……!!きさまぁっ!!」
這い蹲ってでも俺は前に進んだ
「殺してやる!お前だけは、絶対に殺してやる!!!」
今の俺の感情は憎しみしか無かった。アスナを汚す目の前の須郷が…彼女を助けられない俺自身が!!だけどそんな俺の言葉も行動も須郷には届かなかった
「ひひひ!あんまり出来ないことは言うもんじゃないよ?英・雄・くん?ひゃははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
「い、いやあっ!」
「くそ!くそおおおおおおおおおおっ!!」
須郷の笑い声、アスナの悲鳴、俺の叫びがこの空間を響かせ、俺の意識は闇に堕ちた
−−−逃げ出すのか?−−−
違う、現実を認識するんだ。オレは何も出来ない。なんの力も無い男なんだから
−−−屈服すると言うのか。かつて君が否定したシステムの力に?−−−
仕方ないじゃないか…奴はゲームマスターで俺はただのプレイヤー……最初から俺が奴に敵う道理なんて無かったんだ
−−−それは、あの戦いを汚す言葉だ……−−−
汚す?何の事だ?ただ事実を言っただけだぞ?
−−−違うな。あの時、あの戦いで君のその力は確かにシステムを上回った……その時私は悟ったのだよ。システムを上回るのは人間の意志の力、思いの力だと……未来の可能性を紡ぐのは、人間の意志の力だ……その可能性を悟らせたのは、我々の…あの戦いがあったからだ−−−
おまえは・・・
−−−君にすべてを託した仲間の為にも……−――
―――立ち給え、キリト君!−−−
アスナを弄っていた須郷は後ろの気配を感じて後ろを見ると胸に槍を刺したままユラリと立ち上がるキリトがいた
「やれやれ、技術班の無能どもが……妙な
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