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IS<インフィニット・ストラトス> 可能性を繋ぐ者
"白式"
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あの世界最強(ブリュンヒルデ)の弟、そのくらいは起こしても不思議ではない。しかし、引き金を引くその瞬間まで彼女の内には本当に当たるのかという不安が残っていた

方や一夏はブルーティアーズを視界に入れた瞬間からライフルの銃口と引き金にかかっている指先を常に意識していた。先の試合を見て思ったことはやはり自分に射撃戦などという器用なことは出来ないということ。姉に似たのか小賢しい真似ができないジ自分は相手を誘導するだの罠を仕掛けるだの出来ない。そういう意味ではこの白式はまさに自分を表していると考えていた。剣一つで道を開く。例え今はそれが叶わなくてもこいつと一緒ならどこまでも高みへ行けると思えるような。ただただ愚直に信じた道を突き進むと、こいつに触れた時に誓った想いを胸に乗せながら相手が動くのを待つ

二人の違いは、確固とした覚悟があるかないか。あやふやなまま放たれた一筋の光は、当たり前のように空に散った。初撃を織斑一夏は避けたのだ。想定していないことに対して人は耐性を持っていない。驚愕という隙ができたセシリアの動きは止まり、一夏はその隙を突いて相手に接近する。しかしセシリアも意地を見せて懐に完全に入られる前に射撃で牽制し距離を離す。一夏もそれを可能な限り避けながら剣の届く位置に届こうと前に進む

その様子を鑑賞している観客席からは戸惑いの声が上がっていた。それはそうだろう、なにせ初心者である一夏が代表候補生であるセシリアと接戦を繰り広げている。クラルテの時はアナハイム代表ということで納得はできたが、一夏の場合は疑う余地なくペーペーの初心者だ

これまでの動きを出来ているのはひとえにこの一週間の剣道のお陰だった。セシリアはそれを遊びと片付けていたが一夏からしてみればこの一週間でしっかり調整できていたのだ。彼は幼少の頃篠ノ之家が代々継いでいる篠ノ之剣道の門下生として稽古に勤しんでいた。ある時をきっかけにしばらくはその世界から距離を置いていたが、誘拐事件がきっかけで、いやこの言い方は良くないな。例え彼を助けたのが尊敬している姉であればこうはならなかったであろう。心の底で姉に心配をかけまいと思うのは思うだろう。それが織斑一夏の本質であるのは例えどのような道を歩んでも変わらない。しかし彼を助けたのは名も知らない、しかも同年代の男だった。そんな彼が繰り広げた室内戦闘、エアレイドは共に一夏の心に刻まれていた。憧れ、と言ってもいい。隔絶した存在であった姉ではなく、なにか身近なものを感じた(・・・・・・・・・)彼ーークラルテが助けたからこそ一夏はその後にもう一度篠ノ之流の技に足を踏み入れた。幸い彼が幼少期に取り組んだ技術は未だ微かに残っていた。故に姉が戻ってくるまでは基礎をもう一度固め直すことに集中し、さらに帰宅部ということが幸いしさらに熱を入れた。そして姉が帰っ
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