宇宙戦艦ヤマト異伝
白色彗星
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、戦力の回復をお願いする次第である。
ゆっくりと休んでくれ、ガミラスの勇者達」
「感謝致しますぞ、大帝、幾重にも御礼を申し上げる!
貴軍の救援が今少し遅ければ我等、ガミラス軍は全滅しておりました。
誠に失礼極まりない申し出だが、水星《テラ》の防衛を一任して構わぬだろうか?
火星《ガミラス》に残った部下達を、救出に向かいたいのです」
私は大帝に一礼すると別画面枠に映る副将、次席指揮官ドメルに頷いた。
「聞いての通りだ、我々の努力は無駄ではなかった様だな。
行動可能な艦は、残っているか?」
「本艦の他、1隻だけです」
「こちらも同様だが、シュルツ達の安否確認は我々の手で行わねばならん。
水星《テラ》防衛は彗星帝国の方々に委ね、火星《ガミラス》に向かう」
「僭越ながら、比較的損傷の少ない『ドメラーズ2世』に先鋒を御任せ下さい。
副長ゲール以下全乗組員の総意です、必ずや第4惑星への道を切り拓きます」
「総統、その必要は無いぞ。
ハルゼー、報告せよ!」
大白色彗星帝国皇帝の声が響き、通信用画面に別の映像が割り込んだ。
血塗れの青色人が操作卓にもたれかかり、懸命に何事かを訴えている。
「…我々の事は構わず、水星《テラ》を護る艦隊の援護に廻って欲しい!
自分達の始末を付ける覚悟は出来ている、第3惑星を頼む!!
女神救出作戦の鍵を握る地球人《テラナー》、総統を救援せよ!」
雑音《ノイズ》と共に音響回路が繋がり、聞き慣れた部下の声が耳に飛び込んで来た。
「シュルツ!」
枠《ウィンドゥ》の中で、火星防衛の責任者が瞳を見開いた。
「総統!
御無事で!!」
「水星《テラ》防衛は問題無い、無限艦隊も撃退されつつある。
他の者も大丈夫か、ガンツは無事か?」
「副官は急造陣地、ディモス基地に赴き援護射撃を指揮しておりましたが。
反射衛星砲の制御室《コントロール・ルーム》は現在、連絡不通であります!」
「ハルゼー?」
「ナスカ、救援を命じた指揮官に繋げ!
衛星から直接、報告させよ!!」
「了解、中継します!」
ナスカ提督の率いる先遣艦隊、高速中型空母を経由の音声が交錯。
別の画面枠に倒壊した瓦礫の中から、負傷者を掘り起こす模様が映る。
肥満体の男が最後に現れ、血の気の失せた顔を画面に拡大。
シュルツの唇から、絶叫が響く。
「ガンツ!」
我々の声が先方に届いたと見え、別の音声が割り込む。
「呼吸は安定しています、心配ありません!
白色彗星帝国軍の名誉に懸け、1人残らず救助いたします!!」
画面に映る陸戦隊の勇士達に謝意を示し、私は深々と頭を下げた。
「ガミラス総統として、大白色彗星帝国の戦士諸
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