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幼馴染みがTSしたので欲情しないようにするのが大変なんだが
幼馴染がTSしたので欲情しないようにするのが大変なんだが
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十五年ほどまえに世間を騒がせたとあるファンタジーな事件の際に活躍した警官で、思ったよりもそう言った『
異常
(
アブノーマル
)
』に詳しい。彼自身には何の異能もないが、その幅広いコネとため込んだ対イレギュラー知識によって、こういった事件に光明を見出してくれる。因みに今の職業は探偵だ。
「……信じらんねぇな。こいつが本当に男だったとは」
「……ですよね……」
「まぁ、俺も最初は信じられんかったしな。けど本人確認はとれてるし、それに重心が変わったせいで発生するっていう『歩き方の違和感』もあるしな。
鎌霧
(
かまぎり
)
さんの”症状”にそっくりだろ?」
「アイツは《
仮面憑き
(
異能者
)
》だ。色々オカシイから参考にならん。まぁ……一応、聞いて来てはやったぞ。あいつにも、楓にも」
そう言って関ケ原さんが話し始めたのは、かつてTSした……というよりかは、それに似たような『力』を持っていた人と、それを無効化した人から聞いた、TSへの対処方法だった。
詳細は省くが、葵がこれから歩むべきパターンは二通りあるそうだ。どちらにしても長期的なモノだとのことだった。
「一つは、そのまま女として生きること、だな。鎌霧の奴が言うには、『天然モノ』は不可逆だそうだ。これは確定事項で……」
なんと、葵と似たような症状を発症した人、というのは過去に他にもいたらしい。俺が知っている人はちょっと違う部類に入る人だったから、少し驚いた。
分かったこととしては、葵はこのまま、自然に男には戻れない、ということだけだった。
「もう片方は、『治療』をすることだな」
「……ッ! 出来るのか!?」
「ああ。『天然モノ』だからひいらじゃどうにもならないが、椛か楓なら特効薬を作れる可能性があるらしい。まぁ、完全に治すのは無理で、定期的に服薬しなきゃならんらしくてな。あいつらの近くに住む必要があるから、この街にはもう住めないな」
「……そうか」
関ケ原さんたちの本拠地は、俺達の住んでいる場所からはかなり離れている。このまま女として過ごす道を選んだとしても、どちらにせよもう葵は学校には通えないと思う。
ともかくその、植物を支配する異能者の姉妹が、特効薬を作れる、というだけ安心だ。いずれは長期的に男に戻れるようになるだろう。
「どうする、葵。お前が決めることだぞ」
「う、うん……」
戸惑ったように頷く葵。その仕草一つ一つに、何故だか胸が高鳴ってしまう。やめろやめろ、コイツは男だぞ。
個人的には、葵には男に戻って欲しい。そうすれば葵に俺が何かする、という最悪のパターンは名蹴られるし、葵も元の生活に少しは戻れるだろう。
だが。
「……あの、関ケ原さん」
「あ゛? 何だ坊主」
「……その、色々調べて来ていただいたみ
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