第6章 アルレスハイム星域会戦 中篇 〜コーゼル少将捕獲作戦〜
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座っている50歳代の少将がいた。
その右手にはホルスターが!!
それも頭に!
「クソ!」
私は衝動的に右腿に装着してあったホルスターを引き抜き、少将の左膝に撃ちこんだ。
すると、左肩に衝撃が!
撃たれたのだ!
しかし、不思議と痛みが感じられなかった。
私は、コンバットナイフを引き抜き司令官席に駆け上がる。
周囲にいた参謀長と思われる大佐がつかみかかろうとしてきたが至近距離ではコンバットナイフが有効である。
肩の三角筋のあたりに突き刺す。
激痛だろう。
私はキリング・フォン・コーゼル少将にナイフを突きつけ帝国語で
「武器をおけ。
動くな。
動けば、あんたの首と胴が離れるぞ。」
少将は
「わかった。
降伏する。」と言って武器を床に置こうとした瞬間、また持ち上げて私を撃とうとしてきたのだ!
私は瞬間的にコーゼル少将の手を踏みつぶした。
「少将閣下。往生際が悪いですよ。」
私は
「マッケンジー少尉!
少将閣下をお連れしろ。
あと5分で離脱するぞ。」
膝を撃ってしまったので、遺体袋に詰め込んで連行した。
抵抗は予定通りほとんどなかった。
目標ブロックまで2ブロックに迫ったところで衝撃!
思わず口元が緩む。
予定通りだ。
帰りの馬車が再突入したのだ。
つまり、帰りの馬車=コバックZ号が「オーデッツ」に再強襲揚陸を行い我々の回収を手身近に済ますのだ。
敵は、我々が当初突入したところに迎撃線を引いていたため戦力が分散されたのだ。
そろそろ敵も気づく頃だろう。
しかし、それでは遅い。
一気に2ブロックを駆け抜ける。
強襲揚陸艦の突入口が見える。
……………
こうして、私のキリング・フォン・コーゼル少将捕獲作戦は幕を閉じた。
帰り道はきたとき同様にみな静まっていた。
興奮状態から冷静状態への落ち着きでみな静まっているのだ。
帰りの宙域は平和と安全そのものだった。
しかし、私のアルレスハイム星域会戦の真実と戦争の現実を見るのはこれからであった。
宇宙歴792年 2月のことである。
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