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機動戦士ガンダムSEED PHOENIX
PHASE-01 怒れる瞳
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「…なにやってんだ、アレ」

「浮かれてるバカの演出、ってことじゃねーの?」

どうでもいいと言わんばかりに黄緑髪の少年は少女を置いて先に進む。

「お前もバカをやれよ、バカをさ」

そう言われた水色髪の少年は、振り返って少女を見つめていたが、直に前方の少年を追って歩き出してしまった。

少女はガラスから目を離すと、その場でクルクルと回りだした。

そうしているうちに、角から出てきた少年とぶつかる

「うわっ!?…大丈夫?」

その少女を支えたはいいが、少年の両手は少女のおっぱいをそれはもうがっつりと掴んでいた。

「誰?…っ!!」

少年におっぱいを掴まれていることに気づき、少女は走り去る。

「胸掴んだな、お前」

「うえっ!?」

「このラッキースケベ!」

「ち、違う!おいこら!ヨウラン!」

ヨウランという少年を追いかけるシン・アスカのポケットからは、およそ彼の趣味とは思えないピンクのガラパゴス携帯が顔をのぞかせていた。
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「姫は先の戦争でも、自らモビルスーツに乗って戦った勇敢なお方だ。また、最後まで圧力に屈せず、自国の理念を貫かれたオーブの獅子、ウズミ様の後継者でもいらっしゃる。ならば今の世界情勢では、我々はどうあるべきか、よくお分かりのことと思いますが」

「…我らは自国の理念を守り抜く。それだけだ」

「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない…」

「そうだ」

立ち止まると、カガリはデュランダルをまっすぐと見据える。アスランもザフトの新型量産モビルスーツ『ザクウォーリア』に向けていた視線を戻す。

「それは我々も、むろん同じです。そうであれたら一番いいのに…だが、力無くばそれは叶わない。それは姫も、いや、姫の方がよくお分かりでしょう。だからこそオーブも、軍備は整えていらっしゃるのでしょう?」

「…その、姫というのはやめていただけないか?」

「これは失礼しました。アスハ代表」

一行は再び歩き出す。

「しかし、ならば何故?何を怖がっていらっしゃるのです?あなたは。大西洋連邦の圧力ですか?オーブが我々に、条約違反の軍事供与をしている、と。だがそんな事実はむろん無い。かのオーブ防衛線の折、難民となったオーブの同胞たちを我らが温かく迎え入れたことはありましたが。その彼らが、ここで暮らしていくために持てる技術を生かそうとするのは仕方のないことなのではありませんか?」

カガリはデュランダルの前に立ちはだかって憤る。

「だが!強すぎる力は、また争いを呼ぶ!」

「いいえ、姫。争いが無くならぬから、力が必要なのです」
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