暁 〜小説投稿サイト〜
英雄は誰がために立つ
Life12 暗躍を照らす光
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て後衛のアサシン達の短剣(ダーク)の一斉投擲が彼女たちを襲う。

 「おりゃあッ!そしてぇ、赤雷よ!!」

 疲労と怪我の具合で弱っているが、この状況故自分も参戦しようとデュランダルを構えて参戦しようとするところで、手でそれを制止たモードが何かを指示した後にもう片方の剣を掴んだ腕で斬るのではなく、剣の平で風を発生させる様に一回転して殺到して来た短剣(ダーク)を叩き落とす。
 そして今度こそ自分に向かってくるアサシン達に向けて、保有スキルの一つである魔力放出の付加属性たる赤き雷属性を纏った剣戟で迎撃する。

 「がふっ!」
 「ごあっ!」
 「ぎゃっ!」

 モードの赤雷を纏った剣による一撃は、自分に向かって来る第一陣の多くを塵殺した。
 そこにわざと致命傷を負わさなかったアサシンの一体の頭を鷲掴みにして、投擲されていた第二陣の短剣(ダーク)の盾にした。

 「ぎゃあああああ!!」
 「ぎゃはっ!?」
 「げはっ!」

 結果として、自分に殺到した多くの短剣(ダーク)を盾にしたアサシンに突き刺さり消えて行った。
 だが勿論、たった一体だけでは防ぎる事は叶わなかったが、他にもわざと致命傷を負わさなかったアサシン達を器用に蹴り上げて盾にして防いだ。
 なおも突っ込んでくるアサシンに対しても斬撃だけが効果的な戦法ではないと言わんばかりに、剣の柄で殴る剣の平でも殴ると、まるで嵐のような戦い方をしていく。
 そんな乱暴かつ残酷な戦闘に、近くに居たゼノヴィアも流石に引き気味だった。
 自分をこうして守っている相手であろうとも、相手の状況に関係なく苛烈に攻めていくのであれば魔剣士らしいと言えるが、この白銀の魔剣士は敵を切り伏せるだけでは無く、手甲で殴る頭突きをする剣で叩く剣を投げる負傷した敵を掴み盾にする負傷した敵を蹴り上げて器用に宙で盾にするなど、戦法があまりにも雑過ぎるため、本人も自分は魔剣士だなどと名乗ってはいないが、魔剣士以前に剣士だと思えなかった。

 しかし、そんな大雑把な戦闘をしていては流石に隙が生まれて来た。
 誰の影の中から化までかは判別できないが、レヴェルがアサシン張りの気配の遮断を用いてゼノヴィアを捕らえようよ彼女たちの背後から現れた。

「ここですね」

 両手指の先から、糸の様な黒い何かを操りゼノヴィアを絡め取ろうとする。
 だがそこでゼノヴィアが両目を瞑っていることに気付いた。

 「?」

 そんな疑問の直後、ゼノヴィアやモードの近くに1本の剣が突き刺さる。
 その剣には呪文が刻まれていた。
 そして剣の真名は――――。

 『輝ける不敗の剣(クラウ・ソラス)!!』

 何所からか聞いた事のある声が聞こえた瞬間、剣から莫大な光が発せられた。


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