Life12 暗躍を照らす光
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決して地に伏せずに戦意と殺意は未だ健在だった。
「好きに判断すると言い。だがそうだな・・・これほどの奮闘を見せてくれた報酬として出血大サービスに君たちの誰もが見た事も無い神器をお見せしようか」
「俺が見た事も無い神器?」
「ああ、これがそうだ」
Kraは、自分の懐から片手だけで持てる位の小さく純白な箱の様なモノを取り出した。
「何だそりゃ?装備型か?」
「ふむ、一見は百聞にしかずとも言うだろうし、見た方が――――いや、体験した方が早いな」
Kraはアザゼル達の怪訝な視線をよそに、神器だと言う純白の箱を天に向けて手を上げる。
「加減はするが極力直撃せぬ様にな。禁手化」
Kraの言葉と同時に彼の手元から純白の箱が消えた。
そしてその直後、天から途轍もない“何か”がアザゼル達を含む堕天使達に降りかかろうとしてきた。
「っ!?近くに居る怪我人を抱えろ!何かは判らねぇが、アレを喰らうと消滅する!!」
アザゼルの指示に誰も意見を挿まずに、言う通りにしてその場急ぎ離れる。
そして如何やらアザゼルの直感は正しかったようで、堕天使達が全員離れた直後に“何か”が降り落ちて土煙も豪音も出さずに消えていた。
その光景に堕天使一同はゾッとした。
そして頭のアザゼルは、Kraを睨み付けるが当の本人は仮面を付けているので判別は厳しいだろうが何食わぬ顔に雰囲気は飄々としていた。
「あー、すまない。手を抜くのを忘れていた」
「ぜってぇわざとだろぉ・・・!」
そんなKraにアザゼルは濃密な殺気と共に抗議を叩きつけ様としていたが、そんな暇を与えてくれる気は毛頭ないようだった。
「私を睨み付けている暇はないぞ?堕天使の総督よ。こっから先は今度こそ手を抜くが、何方にしても気を付けた方が良い。所詮君らからすれば敵の戯言だろうからな」
Kraが言い切った直後に次々と天から“何か”が堕天使達目掛けて降って来た。
「いいな、お前ら!避ける事に徹しろ!絶対に当たるんじゃねぇぞ!恐らくあれは、俺の光の槍でも相殺は無理だ!!」
アザゼルは、自分の部下や仲間たちに向けて怒鳴り声で指示をする。
その光景を高みの見物と言わんばかりにそこから距離を取って、アザゼルの指示を評価する。
「大したものだ。ただ見ただけでそこまでの分析ができるとは、流石は神器オタクと言うとこかな?」
アザゼルに聞こえるか聞こえないかの大きさで呟くKraは、堕天使達の必死にもがく姿を表面的には愉快そうに、しかし一切の感情を読み取れない
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