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英雄は誰がために立つ
Life12 暗躍を照らす光
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レウス《レウス・クロス》を見上げていた。

 「ん?あー、何度も説明するのも面倒だしな。とっとと終わらせるから少し待っててくれよ」

 炎駒と祐斗を見下ろすレウスは、目の前に広がるゴーレムの軍勢と対峙した状況を大したことは無いとでも言いたげに、不敵な笑みを浮かべる。
 そのやり取りを静観するほどお人よしでもないキャスターは、飛龍(ワイバーン)タイプのゴーレム共を突進させる。
 その光景を見たレウスは一つ息を吐く。

 「公言したからにはとっとと終わらせよる。レウス・クロス推して参る」

 言い切ると同時に、炎駒と祐斗の目の前から戦車(チャリオット)を残して消え去る。

 パパパパァッーーーン!!

 ほぼ同時にレウスの神速の蹴りを喰らった飛龍(ワイバーン)タイプのゴーレムらは、地に居たゴーレム達を巻き込んで全て失墜した。

 「!」

 その光景を見たキャスターは、瞬時に周りに居たゴーレムらを自分を包み込むような釜倉形状にさせて防備を固めた。
 しかし、これでキャスターは視界を自ら失くしたかと言えばそうでは無い。
 キャスターにとって自身の創造物たるゴーレム達は、眼であり手足でもある。
 故に、外に居るゴーレム達を介する事で、レウスを補足できるのだ。
 だが、もしもの時を考えて保険策を発動させてから、ゴーレム達を操作して敵に殺到させる。

 しかし、レウスからすればそんなものは全て止まって見える為、自分に向かっていたゴーレム達の突進をあっさりと躱しつつ、前に突き進む。
 レウスの行動を阻むべく、キャスターはゴーレムを使い何重もの壁を作る等して妨害を試みるが、それらも悉く躱され叩き落され粉砕させられる始末だった。
 そうしてレウスは、キャスターが中に居るであろう釜倉の防備付近まで後僅かと言うところで飛び上がる。

 「?」

 その行動にゴーレムを通して見ているキャスターは、首を傾げながらも飛龍(ワイバーン)タイプのゴーレム達を特攻させる。
 足場のない宙であれば、神速も恐れるに足らないと言う考えからの操作だろう。
 しかし、当のレウスは不敵な笑みを崩さないまま槍を逆向きに回転させて自分に突進してくるゴーレム達を迎え撃つ。
 しかもその様は槍による突き穿つ態勢では無く、まるで――――。

 「そーーら、よっ!!」

 レウスの槍の柄に突かれたゴーレムは、突かれた部分は砕けるどころか陥没もしなかったが、その衝撃により真逆――――つまり落ちていく。
 その落下していくゴーレムは、別のゴーレムに当たりその衝撃によりまた地面に向けて落下して更に当り落下と、見る見るうちにレウスに突進していたゴーレム達は全て地面に向けて落下していった。
 そしてその着弾地点はキャスターが籠っているであろ
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