序章 May―踊り始める現在
Boy meets boys/How does she think about?
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◇
(一夏side―IS学園)
「では、本日から格闘及び射撃を含む実戦訓練を開始する」
「「はい!」」
今日は今年初めての1、2組合同授業。
人も2倍、活気も2倍、俺の視線を置く場所に困る確率も2倍……。
ところがどっこい。そんなことはない。
なんと今日から男の転校生シャルルが俺と同じクラスに入ったからだ。
「くぅ……」
「……一夏のせい一夏のせい……」
叩かれた場所が痛むのか、箒と鈴は涙目になりながら頭を押さえていた。
やっぱり痛いよな千冬姉の出席簿アタック。
受けるこっちの身にもなってほしい。
つうか鈴、なんか妙に不穏当かつ不当な主張をしてないか?
俺の思い過ごしならいいが、そうでない場合はこちらも法的手段に訴える!
どかっ!
「なんとなく何考えているかわかるわよ……」
あれを受けてもう動けるのか……。
前言撤回だ。箒の心配だけしよう。
「今日は戦闘を実演してもらう。ちょうど活力のある女子もいることだしな――凰!オルコット!」
「なんでわたくしが!?箒さんでは!」
あぁ、セシリアかわいそうに。二人の近くにいたせいでとばっちりを受けている。
「専用機持ちならすぐに始められるからだ」
「はぁ…」
セシリアは最初はため息をつくものの、ISを展開し終わる時にはしっかりとした面持ちになる。この切り替えはさすがだと思う。
「それで相手は?わたくしは鈴さんとの勝負でも構いませんが」
「こっちの台詞。返り討ちよ」
「バカども。対戦相手は――」
言葉を続けようとした千冬姉は何かを見て呆れていた。
―キィィィン……
――キィィィィィン――
「あああああっーー!ど、退いてくださーーぐふっ!!」
元々墜落しかけていた山田先生だったが横から流れ星のように落ちてきた何かとぶつかり猛スピードで墜落した。
煙が立ち混めり以前俺が作ったのより大きい穴がグランドにできる。
(一体何が…)
イレギュラーな事態にセシリア、鈴は構える。
煙の中から出てきたのは……
「え…優?」
「久しぶりだな一夏」
気絶している山田先生を抱き上げた優がいた。
「一夏、あいつと知り合いなのか?」
「知り合いも何も千冬姉が一時期預かっていたんだ」
「なに?」
もう一度まじまじと見る。日本人なのに金髪金眼、男なのに女っぽい肌。
間違いなく優。そして、学園の制服(一番上はカーディガン)を着ている。
「優…もしか」
「あっ、デュノア君久しぶりー」
俺のこと完全無視でシャルルの方へ行ってしまった。
ちょっと傷ついた。
「え……。嘘、黒川さん?」
シャルルは優の存在にかなり驚いていた。
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