第2話 炸裂、北斗神拳! 俺の拳に砕けぬ物はない!!
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だと前に聞いた気がするな」
何処で仕入れた情報なのか。とにもかくにもケンシロウは賽銭箱の近くに立ち、懐から小銭を数枚取り出してそれを投入し、主室に紐を掴んだ。
「おい、ケン! あたしと弾幕勝負を―――」
そんな時、魔理沙がケン目がけて駆けつけてきた正にその時であった。ケンシロウが掴んだ紐に突如として電流が走り、その電流が紐を伝わり、神社全体へと飛躍していった。
一瞬の出来事ではあったのだが、その光景ははっきりと魔理沙の目にも映ったのだった。
「お、おいケン。今のはなんなんだぜ?」
「む……どうやら、経絡秘孔を突いてしまったようだ」
「は? 経絡秘孔!? 何だよそれ……ってか、おい、神社が―――」
魔理沙は思わず後ずさった。彼女の目の前では、何と博麗神社が徐々に歪な形を成して膨らみ始めているのだ。
ところどころボコボコと膨らんでいく。まるで風船のようだった。
そして、ある程度まで膨張した後、風船が割れるのとほぼ同じ要領で博麗神社は粉々に砕け散ってしまった。
その際に【あべし!】と何故か砕ける音がそう聞こえてしまったのは恐らく幻聴なので気にしないように。
とにもかくにも、ケンシロウが神社の紐を引っ張ったが為に博麗神社の経絡秘孔を誤って突いてしまい、その結果博麗神社は見るも無残に粉々になってしまったのであった。
「あ、あぁ……あわわ……」
「むぅ……まさか、俺とした事が誤って秘孔を突いてしまうとは……俺も迂闊だった。これも平和な幻想郷に浸りすぎたせいだろうか」
「言ってる場合か! とにかく逃げるんだぜぇ!」
一人全く状況が読めていないケンシロウの襟首を引っ掴んで魔理沙は上空へと飛び上がった。みるみる内に高度を上げて博麗神社を後にする。
「魔理沙よ。何をそんなに怯えているのだ?」
「お前こそ何でそんなに平然としていられるんだよ! 霊夢の神社をぶっ壊したんだぞ! しかも跡形もなく! あんな事して霊夢が黙ってる訳ねぇだろうが」
「霊夢? それは、今俺達を追いかけ来ている彼女の事か?」
「へ?」
ケンシロウの言葉に魔理沙は胆が冷える思いをしながら後ろを振り返った。其処には確かに霊夢が飛んで追いかけて来ている。
鬼の形相通り越して悪鬼の表情となった紅白巫女が魔理沙とケンシロウ目がけて襲い掛かってきているのだ。
「むぁぁぁちなさぁぁい! あんたたちぃぃぃぃ!」
「ぎぃぃぃやぁぁぁぁぁ!」
再び魔理沙の逃走劇が始まった。しかも、今度はお互い空を飛べると言うので有利性は皆無だったりする。しかも、こちらはケンシロウと言うお荷物を抱えての飛行。それに対し霊夢の方は手ぶらにも近い状況だったりする。
明らかに分が悪すぎた。
「あんたたちぃぃぃ! よくも家の神社を
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