第2話 炸裂、北斗神拳! 俺の拳に砕けぬ物はない!!
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使える奴が居るの? そんな胡散臭い拳法を」
「うむ、だからこそ、俺は北斗神拳正統伝承者として、兄達が間違った道を進んだ時は、命懸けでそれを止めねばならない。恐らく、兄弟同士で血で血を洗う熾烈な戦いとなるであろう」
一人悲しき決意に思わずぐっとなるケンシロウであったが、余りにも突拍子もないセリフな為か霊夢にはちんぷんかんぷんであった。
そもそも、外の世界がどんな風になっているかは大体把握している。少なくともケンシロウが言うような世紀末な世には恐らくなっていない筈だが―――
「まぁ、良いわ。変に引き留めてしまって御免なさいね」
「気にすることはない。これも北斗の運命。俺は生まれた時から暗殺者としての道しかなかった。ならば、その宿命を全うするまでの事だ」
「あっそう……まぁ、下手に人里に迷惑掛けるような真似はしないで頂戴ね。そんな事したら流石に私も黙ってられないから」
「分かっている。この力は弱き人を守る為の拳。この拳で俺は乱世を生きる人々を救って見せる」
(だからそこまで荒んでないっての!)
相変わらず言動が何処かぶっ飛んでいるのだが、この際これ以上ツッコミを入れるのは無粋だと思い思いとどまる事にした霊夢だった。
「で、あんたは何時まで塞ぎ込んでるのよ」
ケンシロウを送り返した辺りで霊夢はその遥か後ろの方ですっかり意気消沈している魔理沙の方を見た。
魔理沙はと言えば前回追いかけ回された際に何故弾幕で追っ払わなかったのかと未だに後悔している真っ最中なのであった。
「うぅぅ、我ながら情けないんだぜぇぇ」
「あのねぇ、それだったらそのケンって人に弾幕勝負挑めば良いじゃない」
呆れた口調で霊夢は言った。だが、その一言が後の惨劇の引き金になるとはこの時の霊夢自身全く自覚していなかったのだから世の中とは恐ろしいものである。
「そうか! そうだよなぁ! そうだよ! こんな事で塞ぎ込んでる暇があんならちゃっちゃと弾幕勝負挑んで勝っちまえば良いんだぜぇ! そうと決まれば善は何とかだぜぇぇ!」
一人雄叫びを挙げつつ魔理沙は縁側を飛び出しケン目指して走り去ってしまった。自分が空を飛べると言う事を忘れる程に。
そして、霊夢はこの時脳裏に一つの疑問が浮かんできた。
「そう言えば、ケンって人……弾幕使えるのかしら?」
疑問に思うのであれば何故そんな事を勧めたのか?
因みに言うとだがケンシロウは当然弾幕は使えなかったりする。まぁ、当然の事でもあったりする。
***
縁側を抜け、ケンシロウは博麗神社の境内前に来ていた。境内と言うからには賽銭箱やでかい鈴のついた紅白の紐などが当然の如くついている。
「そう言えば、神社に来たら賽銭をすべき
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