第2話 炸裂、北斗神拳! 俺の拳に砕けぬ物はない!!
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くれると言うのか?」
「いやいや、誰も水と食料なんて言ってねぇし。茶と茶菓子って言ってるだろ?」
ケンシロウの素っ頓狂な発言に霊夢は目が点になっており、魔理沙は手を左右に振りながら冷静にツッコミを入れていた。
「にしても魔理沙。彼の何処が恐ろしいのよ? ただ力が強いだけの小人なんて此処じゃ珍しくないじゃない」
「何言ってんだぜ! あいつに追いかけまわされた時のあたしの気持ち分かるか? 危うく捕まって全身の骨をへし折られそうになったんだぜぇ!」
「そんなのあんたお得意の弾幕で追っ払えば良かったじゃない」
「………あ!」
どうやら恐怖の余りすっかり忘れ去っていたようだ。考えてみればそうだった。如何に力が強かろうと足が速かろうと所詮は人間。空も飛べないだろうし、ましてや弾幕も恐らく打てないであろう。
そうなれば撃退も容易い筈である。何故もっと早く気付かなかったのか。つくづく魔理沙は前回惨めに逃げ回っていた自分が恥ずかしく思えてしまった。
「折角のご厚意だが遠慮しておこう。それよりも、俺が貰うべきこの水と食料を麓の村人達に分けてやってくれないか。これを得た村人達がまた明日を懸命に生きられるだろうからな」
「其処まで此処は切羽詰まってないわよ失礼ね。でもまぁ良いわ。霖之助さんには無事受け取ったって言っといてね」
「分かった。では、失礼する」
届け物を無事に終え、ケンシロウは役目を終えて帰ろうとする。
「それにしてもあんたは凄い人間なのねぇ。空を飛んでる魔理沙相手に走って追いつくなんて―――」
「む、それほど凄い事なのか?」
霊夢の呟いた一言にケンシロウは反応して振り返った。
「そりゃ凄いわよ。能力のない人間が飛んでる魔法使い相手に走って追いつくなんてまず考えられない事だからね」
「問題ない。北斗神拳に不可能な事はないからな」
「北斗神拳? 何よそれ」
聞いた事のないフレーズを聞き、霊夢の頭の上に?マークが浮かび上がった。因みに、魔理沙は後ろの方で未だにネガティブシンキング中なのでしばらくそうっとしておくように。
「北斗神拳とは、二千年の歴史を持つ一子相伝の暗殺拳だ。相手の経絡秘孔を突き内部から破壊する事を極意とする一撃必殺の拳法。それが北斗神拳の事だ」
「うわぁ、聞いた私が言うのもあれだけど、相当胡散臭いわねぇ」
霖之助と同じく霊夢もまた胡散臭いと思っていた。まぁ、実際問題そんあ拳法があったら世に広まらない筈がない。下手したら紅魔館の門番辺りが使ってそうな気もする。が、生憎彼女はそれらを使ってなかった気がする。
「で、一子相伝って事は、それを使えるのはあんた一人って事?」
「嫌、俺の他に三人の兄が居る」
「え? 何よそれ。一子相伝って言っておきながら三人も
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