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黒き天使の異邦人
第3話 一人の少女の出会いとこれからの事
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っとソフトな転移が出来ないもんかね……」


 正直、今の人類にアストラナガンが転移してくる時の反応を観測出来るのかは未知数というか、分からない面があるために何とも言えないが、霧の艦隊は絶対に反応を観測してから俺に対して襲撃をかけてくるだろう。
 何しろ前に転移装置を使って日本近海に現れた時に、日本近海の海域封鎖を行っている霧の艦隊に襲撃されて交戦したこともあったからな、彼らには確実に転移してくる時の反応を観測されて次は待ち伏せに合う可能性が高い。


「このアストラナガンの性能で戦えば霧の艦隊を相手にしてもなんとかなるのは証明済みだが……」


 以前に転移したと同時に交戦となった際には、大戦艦1重巡洋艦2軽巡洋艦3駆逐艦4という今の人類を相手にするのであれば十分以上の艦隊に襲われたし。
 まあ、駆逐艦に軽巡洋艦の全てを撃沈、重巡洋艦1隻を撃沈、残りの1隻を大破、戦艦は大破に追い込んで、こっちは無傷という状況だったが、あくまであの戦闘はアストラナガンの性能に助けられて出来た戦闘であって、俺自身の技量で何とかなった訳じゃない。

 念動フィールド、俺自身に念動力の素質があったのは本当に予想外と言えるし僥倖と言える事でもある、何しろあの格納庫にある機体、特にヒュッケバインMKVにこのアストラナガンは念動能力が無いと十全な力を発揮できない期待でもあるんだからな。


「さてと、そろそろアオガネを着底させている海域に着くか、ここからは海の中だな」


 この数年間、一人でいる事が多かったからか独り言が増えた。
 今日のお昼に話した天羽 琴璃という少女との会話というかは本当に久しぶりの人との触れ合いだったのだ、俺自身が他人を恋しく思い話したいとかそういう思いがあったのかもしれない。

 本当なら食事を一緒にとか誘う気もなかったのに、気が付いたら口から言葉が飛び出ていたんだからな。
 前の世界で良く聞いた【人は一人じゃ生きられない】という言葉の意味を、違う世界で本当に一人となった時に実際に実感するとは思わなかったけどな。

 そうしてアオガネを着底させている海域から数十海里離れた地点に着いたと同時に、俺はアストラナガンを海中に向けようとする、これは霧にアオガネが発見されないようにするための念のための物で、あの交戦した日以降、ずっと念には念を入れてアオガネに帰還するようにしている。


「海の中は相変わらず慣れないがっ!?」


 霧にも人類にも感知されない位置から海の中に入るために高度を落とそうとした瞬間、唐突に脳裏に嫌な予感が駆け抜ける。
 ほとんど感といえるような動きで機体を横にずらせば、先ほどまでアストラナガンが居た場所を赤いレーザーが一閃して敵襲だという事を否応なく俺は自覚する。


「チィ
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