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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第484話】
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流れ去っていく。

 しかし状況は変わらず、まだ何処かでヒーローの存在を求めてる自分が居る――この状況を打破してくれる絶対的ヒーローの存在を。


「……っ、ぐぅ……ぅッ!」


 その声に、未来、簪は視線が行く。

 折れた左腕も使い、必死に逃れようと――生きようともがくその姿が見えた。


「ぐっ……ぅ、……ォォォオオオッ!!」

『――――――!?』


 何処にそんな力があるのだろうか、俺自身わからなかった――雅がやられ、楯無の身に何かあったのが起因なのかもしれなかった。

 頭を掴んでいた手を、信じられない力で無理矢理外す。


「……っ、はぁ……はぁ……!」

「ヒルトッ! 無事なの!?」


 未来の言葉がヒルトの耳に届く――振り向き、頷くヒルト。

 だが、ヒルトを解放し、手空きとなった拳がヒルトを襲おうとしたその時、またアリーナシールドを貫通、落下してきた飛来物体が割って入った。

 落下の衝撃波によって、小さく吹き飛ばされるヒルト――未来は咄嗟に庇うように受け止めた。


「ヒルト、大丈夫なの!?」

「み、らい……」


 ちょうど自身の胸の谷間に頭が踞る状態のヒルト、未来自身恥ずかしい想いよりもヒルトの安否の方が心配だった、だが――。


「……柔らかいな……おっぱい……」
「……バカ……えっち……」


 いつもの様なヒルトの口調に、未来は安堵するも、恥ずかしさの余りに抱くのを止めた。

 ヒルトと襲撃者の合間に入った飛来物体――それは未来も一度だけ見た【イザナギ】の姿だった。


『――――――』


 間に入った搭乗者の居ないイザナギに攻撃を仕掛ける襲撃者――だがその拳は不可視の障壁によって守られ、拳は全く届かなかった。


「いざ、なぎ……?」


 俺は小さく呟き、自身の意識とは関係無くイザナギに歩み寄る。

 戦う力を失った俺が無意識に求めた結果かもしれない、雅の敵討ち――楯無さんの敵討ち、そして――今なお戦い続ける、自分を慕ってくれる皆を助ける為に、ヒルトはイザナギへと歩み寄っていく。

 だが、それを阻もうと今度は紅い機体がヒルトに迫った、未来は飛び出す――だが間に合わない、向こうの加速力の方が勝っていたからだ。

 ――構えた刃がヒルトを襲おうとしたその時、ピットから新たに現れた一機の機影が立ちはだかった。

 その刃を受け止める量産機【打鉄】に乗った一人の女子生徒――褐色肌に、白を基調としたISスーツを着ていた。


「ヒルト、無事?」

「……セラ?」


 凶刃からヒルトを救ったのはセラ・アーカニアンだった。

 その直後、紅い機体に対して銃弾の雨が降り注
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