特訓と……
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動いた瞬間、俺は横にとんだ。変化である。
正直、あんなゴツい体を真正面から受けて無事でいられるとは考えられない。
なら、受けなきゃいい。そう考えて変化を取ったのだが、それに反応してのけるガレスさん。
……え? まじで?
そのまま取っ組み合う形に持ち込まれた。
「なかなかいい動きをしとるな」
そして持ち上げられそうになるのを必死で食い止める。同じLv6だが、力のアビリティの差がありすぎる。この間の一件からまだ【ステイタス】の更新を行っていないため、俺の力のアビリティはIのままだ。
「ヌウゥンッ!!」
「ヘブッ!?」
で、結局は投げ倒された。
結構頑張ったんだけどなぁ……
「ガハハハ! なかなか良かったぞ。また頼みたいもんじゃな」
「か、勘弁してくださいよ……」
「おい、紫野郎。次は俺だ。早く立て」
こいつ、ほんと何様だよ!?
その後、ガレスさんとも武器を取っての特訓をすることになってしまい、何故か【ロキ・ファミリア】の遠征までの間成り行きで付き合わされることになってしまった。
ーーーーーーーーーーーー
「た、ただいま……」
俺がホームに戻ったのは夕方、それもほとんど陽が沈みかけている頃だった。
ローガならともかく、ガレスさん強すぎワロタ
とりあえず先にシャワーを浴びた俺は部屋着に着替えてリビングへ。
現在ハーチェスさんとエイモンドさん、それにバルドル様と俺を含めた四人しかいないホームは、ものすごく静かに感じられた。
「あ、お帰り式」
「おお、自分。邪魔しとるで」
「………………はい?」
なんかいた
正確にいうとロキ様がいた。
いや、なんでいるの
「ちょうどええわ。本人も来たことやし、本題入ろか」
「やっとかい。三本も飲んじゃってさ……」
はぁ、とため息を吐くバルドル様の視線の先には高そうなお酒のビンが空になって転がっていた。
……あれ、デルガさんの秘蔵の酒じゃなかったっけ?
バルドル様の後ろのハーチェスさんも苦笑いだ。恐らく、帰ってきたときのデルガさんのことでも考えているのだろう。
……俺、しーらね
「ナンバ・式。待ってたよ」
そしてロキ様の後ろにいるのは小人族の男。
【勇者】、フィン・ディムナその人であった。
「……ちょっとハーチェスさん。これ、どういう状況ですか?」
俺もバルドル様の背後につき、ハーチェスさんの隣に並ぶとそっと小声で尋ねた。
「ぼ、僕もさっぱりだよ。突然やって来て、ずっと君が帰るのを待ってたんだから」
と、こちらも小声で返してくる。
どうやら、今からその本題に入るみたい
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