特訓と……
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話になっとるの」
「世話に、というか、今日いきなり付き合わされたんですけどね……」
「んなことはいい。じじい、てめえはまだだ。こいつとのが終わってからにしろ」
そこでローガが割り込んでくると、シッシ、とガレスさんにここから出けとでも言いたげな様子だった。
「まぁ待て。せっかくじゃ。儂も今から特訓に付き合ってやろう」
そういうと、どこにあったのかガレスさんが巨大な戦斧を担ぎ上げた。
……え、マジで?
「そうじゃの……小僧は傷を癒しておけ。その間はこやつと儂で特訓しておくとしよう」
「おいじじい! なに勝手なこと抜かしてんだ!」
「そ、そうですよ! そもそも、この狼の特訓なんですから、俺とあなたがやっても意味がありませんよ!」
「いいじゃろうが別に。それと小僧。お主が皆に黙って特訓しとることを儂から話してやってもいいのじゃぞ?」
え、お前黙って特訓とかやってたの?
視線をローガに移せば、グギギギ、とガレスさんを睨み付ける狼の姿。
なにこいつ、ギャップ萌えでもねらっているのか? なにそれキモい
男のツンデレとか誰特なの? って感じとおなじだなこりゃ
「……早くしろよ……」
許可出ちゃったよ! 俺の意思と関係なしで!
「うむ、そうじゃの……お主、極東出身じゃろ?」
「え? あ、はい。そうですけど」
「なら話は早い。相撲を取らぬか? ロキから聞いた極東の組打ちの一種らしいが、知っとるじゃろ」
「まぁ、はい。知ってますけど……」
そうか! といって嬉しそうに大戦斧を立て掛けるガレスさん。
この人、マジで俺と相撲をとるつもりらしい。
いや、見た目からしても敵うわけないっしょこれ。明らかに耐久と力の特化したお人にどう戦えと?
「……俺、やるといった覚えないんだけどなぁ……」
はぁ、とため息をつきながら渋々俺も【物干し竿】を立て掛けた。
前世じゃ、小学校低学年くらいまでは大会とか出てたってなぁ、と思い出す。確か、親の影響で時おりテレビで見ていた気もする。
遥か昔の記憶をしみじみと思い出しながら俺は目の前のガレスさんを見た。
……もう四股踏んで準備万端のようだ。足が地につくたびにドシンッ、と体に響く程の衝撃。
もうやけだよコンチクショー
蹲踞の姿勢をとり、胸を張る。
「ん? 坊主、それは何じゃ?」
「まぁ、相撲やる前にとる基本の姿勢ですね。精神統一のための姿勢なんですよ」
「ほお、やはり極東出身のものは詳しいの。どれ」
そう言って俺の真似をするガレスさん。体格のこともあってか、迫力がヤバイです。
んで、そのまま八卦よい。
ガレスさんが
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