暁 〜小説投稿サイト〜
K's−戦姫に添う3人の戦士−
1〜2期/啓編
K14 言葉を尽くす
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
歌が始まった。シンフォギア装者にとって、歌はバトルスタートの合図だ。


            傷ごと抉れば忘れられるってことだろ?
           いい子ちゃんな正義なんて壊してやろうか


 もっかいバリアドーム展開だ! イチイバルの赤い矢を全部受け止め、て。
 なっ、バリアが――砕けた? プリトウェンって絶対防御じゃなかったのかよ!

 ――違う。原因はおれ自身だ。最初に歌った分のフォニックゲインが切れたんだ。あの後は響ちゃん、今はクリスちゃんで、おれが歌う隙がなかった。純粋なガス欠。こんな時に!

「啓! 走って!」

 響ちゃんがおれの手を掴んで林の中を走り出した。

 これなら木が邪魔になってクリスちゃんも狙いを定めにくくなるはず……

 って、どぇえ!? ボウガンがガトリングに化けたぁ!? しかもミサイル付き!? これじゃどこ走ったって攪乱にもならねえじゃねえか!

 頼むよ、プリトウェン。もっかいだけ。今一度だけ響ちゃんを守る盾を、おれに――!
 ふり返った直後。なんかでけえ板みたいなのが突き刺さって、弾丸もミサイルも全部防いじまった。

「盾…啓?」
「ち、違うおれじゃない!」
「じゃあ」
「――剣だ!」
「翼さんっ!?」
「風鳴サン!?」

 そうだよ。この巨人サイズのブレード。あの人以外にありえねえ。
 見上げれば、ブレードの頂点に風鳴サンが立ってる。

「遅れてすまない。あの場に残っていた民間人の保護に手間取ってしまった」
「未来の……」

 目に浮かぶわ。多分、未来ちゃん、風鳴サンに質問攻めだったんだろうな。どうして響ちゃんが、って。で、風鳴サンはそれからなかなか逃げ出せなかった、と。

「そこにいなさい。姉のほうは特に、まだ絶唱の負荷もデュランダル覚醒の負荷もいつぶり返してもおかしくない。ここは私に任せなさい」
「は、はい」

 やっぱオイシイとこ掻っ攫っていくのはこの人だよなあ。まあ正直、有難い来援だから文句言えねえけど。


                      去りなさい
                夢想に猛る炎 神楽の風に滅し散華せよ
                 嗚呼 絆に全てを賭した閃光の剣よ


 動き速い。避けるの巧い。武器の使い方すごい。この人、こんなに強かったんかよ。
 常識的に考えたら、銃と剣で戦ったら銃のが勝つのに。風鳴サン、クリスちゃんの弾丸をまるで恐れちゃいない。

「く…っ」

 クリスちゃんが両手のガトリングを風鳴サンに向けて構えた。


 バキン! バキン!


 は?
 ここでノイズ!? しかも今落ちてきたネジ型、明らかに、絶対、クリスちゃんのガトリング
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ