マブラヴ
1037話
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この虚空瞬動、アウルが使えるようになったのはそれ程昔の事ではない。実は、技術班の方が虚空瞬動に関しては習得が早かったりする。
エキドナやセシルから逃げ延びる為に必要だったのだが……そうなると当然追う方でもあるエキドナやセシルもまた同様に虚空瞬動を使いこなしているんだよな。
今では浮遊術の類を使えるようになっている者も増えているとか。
正直、どっちが実働班だって思わないでもない。
幾らエキドナやセシルが怖いからといって……ある意味、シャドウミラーの中で一番才能豊かなのは技術班じゃないのか? 勿論技術班という存在の最重要要因でもある技術力を抜かしても。
ちなみに、そんな技術班に対応する為に当然エキドナやセシルといった技術班の良心――エキドナは実働班所属だが――にしても虚空瞬動以外にもそれ相応の技術を身につけている。
特にセシルは魔力による身体強化魔法でもある『戦いの歌』を使えるようになっており、ロイドが色々な意味で怖がっているとか何とか。
まぁ、原作でもロイドはセシルに抓られたり殴られたりお仕置きされたりと、色々な意味で肉体的な被害にあっていたからな。
……その代わり、セシルはセシルでロイドの精神的な被害にあっていたが。
「なぁ、アクセル。頼むって。俺にも乗らせてくれよ」
アウルの懇願に押されるようにして、溜息を吐いて頷く。
確かに個人である程度の力量を持っているのは事実だ。こう言っては何だが、美砂に対抗する為にかなり生身での戦闘訓練も重ねたのだろう。
結局その恋は実る事はなかったが、それでも努力したということは間違いなくアウルの力となっている。
「分かった。ただし、危ないと思ったらすぐに逃げろよ。幾ら時の指輪の効果で不老になっても、あくまでも不老であって、不老不死じゃないんだから」
「分かってるって」
そう言いながら、ワイバーンの方へとむかって進んでいくアウル。
ちなみに、言葉通りにアウルやスティングも当然時の指輪の効果を得る事が出来る受信機を身につけており、不老になっている。
「ほーら、ほらほら。俺を乗せてくれるか? 大人しくしててくれよ」
「GURUUUUU」
アウルの言葉に短く喉を鳴らすワイバーン。
そこにそっと近づいたアウルが手を伸ばすと、大人しく頭を撫でられる。
お、これはいけるか?
そんな風に思ったのは、俺だけではなくアウルも同様なのだろう。小さく笑みを浮かべながら背の方へと向かい……
『あ』
思わず俺とスティングの言葉がタイミング良く呟かれる。
だがそれも無理はないだろう。ワイバーンの背に飛び乗ろうとした瞬間、そのワイバーンが身体をくねらせてアウルが背中に乗るのを拒否したのだから。
『ええええ』
背後からは様子を見
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