マブラヴ
1037話
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もいなかったのだから、しょうがない。何かあったら向こうの世界にいる竜騎兵から話を聞けばいいとばかり思っていたし。
ともあれ、それが不可能になってしまった以上は聞き出した情報を頼りに、こっちの方で何とか竜騎兵……とまではいかなくても、竜騎兵モドキくらいには出来るようにしておきたい。
そんな思いからの今回の挑戦だったのだが、ワイバーンは元々人に乗られるのに慣れていたおかげもあって、特に逆らう事もなく俺を背に乗せる。
そのまま羽を羽ばたかせながら、空中へと浮き上がる。
再び下から聞こえてくる驚愕のざわめき。
この辺に関しては、やはり色々と衝撃が強かったんだろう。
「よしよし、いい子だ。ちょっとその辺を飛び回ってくれ」
「GRUUUU」
俺の頼みに喉を鳴らしながら、それ程早くない速度で牧場区画の上空を飛ぶ。
うん、自分で空を飛ぶのとはまた違った感触があるな。
……ただ、この光景を見ればグリ辺りはいじけそうな気がしないでもない。
ワイバーンとグリフィンドラゴン。どっちの方が上位的な存在なのかは分からないが、それでもグリの場合は俺の血によって変化というか進化している。
間違いなくこのワイバーンよりも格としては上だろう。
そんな風に考えていると、俺の乗っていたワイバーンが滑空状態に入って地上へと降りて行き……やがて先程俺がワイバーンに乗るのを見ていた者達が再びこちらに手を振ったり、指さしたりし始めた。
「GYAAAAAAA」
そんな声を上げながら、ワイバーンは先程自分がいた場所へと降りて行き……そのまま着地する。
何だ? まだ降りて欲しいとは言ってないんだが。
ワイバーンの行動に首を傾げていると、地上へと降りたワイバーンは近くにあるワイバーン用の水飲み場――噴水にしか見えない――に移動すると、そこに首を突っ込んで水を飲む。
ああ、なるほど。単純に喉が渇いていただけか。
あるいは腹も減っているのかもしれない。そう思いつつも人の集まっている場所へと向かうと、そこにいた皆が拍手をしながら向かえてくれる。
ワイバーンを自由自在に操っているように見えたのか? 実際には俺がコントロールするんじゃなくて、完全にワイバーン任せだったんだが。
「アクセル、次は俺! 俺にやらせてくれ!」
集団の中から真っ先に飛び出してそう告げたのは、アウル。
予想通りと言えば予想通りだよな。
元々この手の面白い出来事とかには興味がありそうだし。
「な? な? いいだろ?」
「いやまぁ、いいか悪いかで言えばいいんだが……何かあったりしたら色々と大変だぞ? 上空で振り落とされたりしたら……」
「大丈夫だよ。一応これでも虚空瞬動は使えるんだから」
「そう言えばそうだったか」
ちなみに
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