暁 〜小説投稿サイト〜
グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第27話:思い出のバカンス……トラブルバスター要りますか?
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
(グランバニア城・王家のリビングルーム)
リュカSIDE

突然ウルフから通信が入ったと思ったら、出た途端切られた。
イタズラかと思いちょっと苛ついたけど、よく見ると通信は切られてなく、映像とこちらからの音声のみ遮断しただけだった。

楽しいランチ時間。
周りにはビアンカを初め、ティミーもアルルもリュリュさえも居る。
只ならぬ雰囲気に皆押し黙り、向こうから聞こえてくる音声を懸命に聞き取ろうとしている。

すると……
『我々はグランバニア王家によって滅ぼされた“楽園の光”だ。この船は我々が占拠した……ムダな抵抗はするんじゃない!』
と、ウルフとは違う男の声が聞こえてきた。

どうやら奴等の乗った船はシージャックされたらしい。
確か“楽園の光”って……ちょっと前にぶっ潰した宗教団体だった気がする。
なんか“光の教団”の後釜的な存在になってきたから、先手を打ってテロ組織として潰したんだけど……
もしかしてウルフを狙っての報復行動かな?

『我々はこの国の邪悪な治世に見切りを付け、他の国で真理を広める。その為にグランバニアには我々の活動資金を出して貰う事にする。その為にこの船に乗り合わせた者達に協力して貰う。逆らえば悪に染まりし者として容赦しないが、大人しくしてれば危害は加えない!』

『では、君達に協力すると言うのであれば、優遇をしてくれると言うのだな?』
お? この声はウルフだな。
MH(マジックフォン)に近いからよく聞き取れる。

『何だ貴様は?』
『聞かれるまでもないだろう……只の人質だ。お前等がそう言ったんだぞ』
良いねぇ……この状況で皮肉を言えるなんて。怖くないのかなぁ(笑)

『何だと生意気だな……』
『生意気かどうかは別として、協力すれば危害は加えないどころか、全てが終わったら優先して解放してくれるんだろう』
聞く限りではウルフを狙ったテロ行為ではなく、アイツ等は偶然巻き込まれただけみたいだ。

『貴様のような若造に何が出来ると言うのだ!?』
『よく見ろ。その若造が座ってるVIP席を……只の若造にこんな良い席が用意される訳ないだろ! 俺はこう見えてもグランバニアの重鎮だ』
どうやらウルフ等は、相当良い席に招待されてるらしい。

『ほぅ……国家の重鎮。では隣の女2人は、貴様のコレか?』
音声だけだから想像するしかないけれど、犯人の言う“コレ”とは小指の事だろう。
要するにウルフの女かと聞いてるんだろうなぁ……

『よく見ろ馬鹿! こんな程度の低い女が、未来を担うグランバニアの重鎮の女な訳ないだろ! 妹のリューノと、それの世話をする侍女のマリーだ。俺はこの若さで重鎮になったんだぞ……その理由を考えてみろ。王家の女と関係を持ってるからだ! 俺は未来の王位継承者だ……リュリュ
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ