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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第26話:思い出のバカンス……暗雲立ち込ってますか?
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り今でも十分イケメンだから、これ以上美しくなったら世の中の男共に嫉まれる。まだ伸び代のある婦人2人を美改造してやってくれ」
はぁ〜……言う事が凄い。
店員も苦笑いで「はぁ……」とか言ってるわよ。
「昼は中央ステージで催されるショウを観ながら摂るから、それまでに普通の美女2人を絶世の美女に変えてやってくれ」
「こらウルフ! 絶世の美女に向かって、普通の美女とは如何な事か!?」
「黙れ普通美女マリー。絶世の美女はエステ無料券で喜んだりはしない。無用な行為だからな! 絶世には到達してない普通の美女等が、エステ無料券で喜ぶんだ。弁えよ!」
ニヤリ笑って私達に言い放つと、自身は手近な椅子に腰掛けてスケッチブックを広げ描き始める。
「ちょっと……どうせ描くなら、絶世の美女にバージョンアップしてからにしてよね!」
皮肉られた私は、お返しにウルフへクレームを付ける。
すると……
「馬鹿者! 誰が普通美女ごときをスケッチするモノか! 絶世美女に仕上がってる店員さんを描く為に俺はお前等に付いてきたんだ。お前等も早く彼女等のレベルへ押し上げて貰え(笑)」
冗談なのは解ってるが……ムカつく。
さて……
無料券の効果宜しく絶世美女に仕上がった私達は、ほぼ同時にスケッチを終えたウルフの側へ戻り描き上げた絵を覗いてみる。
……こいつ、本当に店員を描いてやがった。
私もマリーも、文句の一つも言ってやろうと口を開き賭けたんだけど、
「なんだ……いくらエステティシャンの腕が良くても、絶世の美女のグレードを更に上げる事は出来なかったか。まぁいい……お前等にエステは不要だと証明できたんだ。絶世の美女には伸び代がない……とね(笑)」な〜んて事を言ってきましたですよ!
ええ私もマリーも単純ですから、
彼氏
(
ウルフ
)
の台詞に大満足で浮かれました。
だってやっぱり嬉しいじゃん!
ウルフに美しいと言われるのって……
ってな感じでエステ店を出て、大きなステージのあるレストランへと赴きました。
なんでも、今グランバニアで流行ってる弦楽団が、生演奏をするというらしいのです。
それを見ながらランチを食べ、優雅な船旅のスタートを飾るらしいのですわ。
マリーは音楽に興味があるから楽しみにしてるみたいだし、ウルフも芸術に関心がある(って言うかウルフに関心のない分野なんてない)みたいだから期待してるみたい。
私は音楽にも芸術関係にも興味ないから、別に弦楽団なんてどうでも良いけど、美味しい料理には興味津々だから、それなりに楽しめると思います。
お父さんが一緒なら、ステージを占領して歌い出す可能性もあるのだけれど、今は居ませんからそんな楽しみ方も出来ませんね(笑)
流石のマリーだって、いきなりステージに乗り出して歌い出
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