20.また出会う日まで
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「バカぁッ!!この……このバカ眷属!あほ!色魔!あんぽんたんの女たらし〜〜〜〜ッ!!」
「痛っ!?ちょ、痛い痛い!び、病人なんだからちょっとは手加減を……うごふぅッ!?ボ、ボディブロウは勘弁を!た、助けてくれベルっ!!」
「………僕は人の事言えないかもしれないけど、絶対自業自得だと思います!僕の分の心配もぶつけちゃってください、神様!!」
「う、裏切者ぉ〜〜〜ッ!!アイテテテテ!?か、髪を引っ張るのはやめてくれ!ハゲる!ハゲるから!!」
そこは町はずれの古びた教会――ではなく、ガネーシャ・ファミリアの医務室。
そこでリングアベルは懸念通りヘスティアに泣かれた挙句八つ当たりの拳を盛大にぶつけられていた。傷がふさがっているとはいえ、これはなかなかツライものがある。ベルもいじけたようにそっぽを向き、助けてくれる気配は無かった。
犠牲なく乗り切った結果がこの孤立無援とは、世界とはげに業の深き場所よ!とリングアベルは妙に切ない気分になる。だが、これも生き残ったからこそ感じられる感覚だ。仕方なく女神の怒りが収まるまで身を委ねる他なかった。
結局、リングアベルの『極東式土下座の構え』から繰り出された誠心誠意の謝罪で場が治められる。
「すまなかった。まさかここまでの事態になるとは想像だにしていなかったんだ!」
「むぅぅぅぅ〜〜〜………!……まぁ、リングアベルの言う事も嘘じゃない。ここはちゃんと生きて帰ってきてくれたことを喜ぶことにするさ。――お帰り、リングアベル」
「お帰りなさい、リングアベル先輩!」
今までずっと沈んでいたヘスティアの、花が咲くように可憐な笑顔。
それを見られただけで怪我の功名だとリングアベルは笑った。
「その笑顔を見られただけでも俺は満足だよ、女神ヘスティア!あとついでにベルも」
「僕はついでですか!?いや、ちょっとそうじゃないかなと思ってましたけど!!」
「俺が死闘を繰り広げている隙に女神とデートをしていたお前の扱いなどそれで十分だろ」
「いやいやいや!僕だってすごく大変だったんですからね!?」
一通り落ちついたふたりからリングアベルは一通りの事情を訊いた。
まず、リングアベルが絶体絶命の危機に立たされていた頃、町ではテイムモンスターの脱走騒動が起きていたらしい。ベルとヘスティアは見事の園騒動に巻き込まれ、シルバーバックという巨大なサルのモンスターと一騎打ちする羽目に陥ったらしい。
ここでベルはヘスティアから必殺武器「ヘスティア・ナイフ」を受け取り、「神様を守るんだぁぁぁーーーッ!!」と大逆転。
見事勝利を勝ち取って喜んでいたら、その横を血塗れのリングアベルが搬送されていき、勝利の余韻が強制キャンセルされたそうだ。
……気絶しながらも存在感を失わない男、リ
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