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ドリトル先生と森の狼達
第五幕その一
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                       第五幕  変わったうんこ 
 先生達は朝起きるとまず御飯を食べてでした。
 テントを収めてです、そうしてまた調査を開始しました。その時間はといいますと。
「まだ四時半でね」
「暗いね、まだ」
「暗いから」
「ちょっと先に行くのはね」
「うん、止めた方がいいね」
 早朝といっても暗いからとです、先生も答えました。
「少しね」
「待とうね」
「そうしよう、ただここで」
「ここで?」
「まだ暗いから夜の生きものに会えたらいいね」
 先生はこのことを期待しました。
「是非ね」
「そうだね、それじゃあ」
 こうしてでした、王子はすぐに周りを見回しました。すると。
 すぐにです、傍の木のところにある生きものを見付けました。その生きものはといいますと。
「あれっ、ムササビ?」
「うん、あの生きものはムササビだね」 
 先生もその生きものを見て答えました。
「そしてモモンガも一緒だよ」
「あっ、確かにもう一匹いるね」
「うん、ムササビ君とモモンガ君に一度に会えるなんて」
「運がいいね」
「そうだね」
「いやいや、運がいいんじゃないわよ」
「そうよ」  
 そのムササビとモモンガが先生に言ってきました、それぞれの言葉で。とはいってもムササビの言葉とモモンガの言葉は種類が近いせいかとても似ています。
「私達先生に会いにきたから」
「ここまでね」
「お話をしにね」
「来たのよ」
「僕になんだ」
「そうなの」
「来たのよ」
 先生にも答えるのでした、そして。
 先生の両肩の上にそれぞれムササビが右、モモンガが左にきてでした。お話に入るのでした。
「まだ夜って言ってもいいし」
「お話しましょう」
「私達のことね」
「何でもお話するわよ」
「それは嬉しいね、僕も君達に会いたかったんだ」
 先生はにこりと笑ってです、二匹に応えました。
「丁渡いいよ」
「そうでしょ、それじゃあね」
「楽しくお話しましょう」
「知っていることは何でもお話するわよ」
「先生にね」
「それじゃあね、君達の最近の生活はどうかな」
 先生は早速二匹に尋ねました。
「困っているかな」
「ここは村の人達も来ないし」
「あまりね」
「道から離れていて」
「旅人なんて来ないし」
 二匹は先生ににこにことして答えました。
「平和よ」
「穏やかに過ごしてるわよ」
「狐さんや狸さんには気をつけてるけれどね」
「けれど基本的に私達穏やかよ」
「食べものにもあるし」
「平和よ」
 それがムササビやモモンガの生活だというのです。
「とてもね」
「いい暮らししてるわよ」
「普通にね」
「幸せに暮らしてるわよ」
 そうだというのです。
「この辺りは何もなく
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