真の悪、再び
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「う〜ん・・・」
俺たちはピクニックを終えて目的地へと向かっていたのだが、大きな問題にぶち当たっていた。それは・・・
「完全に迷ってしまったようだな」
人生初のピクニックが失敗に終わり、落ち込んでいたエルザさんが立ち直り、地図を見ながらそう言う。
そう、俺たちは完全に道に迷ってしまったのだ。
「さっきから同じ場所をグルグル回ってるみたいだね」
「なんでこんなことになってるんだ?」
「地図はどうなっているんですか?」
俺たちは疲れ果ててしまい、地べたに座っている。エルザさんはたくさん荷物を引っ張ってるのに、どうして疲れないのかな?
「細かい道順までは書かれていない。標識を頼りにするようにと指示があるのだが・・・」
エルザさんは標識に視線を移す。そこには目的地の方向を示す矢印がついているのだが・・・
「でもおかしいわ。この通りに進めば、目的地に着くはずでしょ?」
「僕たちさっきからこの標識通りに進んでるよね〜?」
シャルルとセシリーの言う通り、俺たちは標識を見てその矢印の方向へと向かっているのだが、なぜか必ずここに戻ってきてしまう・・・
「標識が間違ってるのかしら?」
「さすがにそれはないんじゃないか?」
標識が間違ってたら、これを作った人間に文句の1つでも入るだろう。となると・・・
「誰かがイタズラして標識の向きを変えたとか」
「それは十分にありえそうだよね〜」
シャルルの言う通り、標識の矢印と絵に少し違和感を感じるんだよなぁ。これって本当に逆なんじゃないか?
「たちの悪いイタズラだね・・・標識の向きを変えるなんて犯罪だよ。1つ間違えば、大事故になるんだから」
カナさんも立ち上がり、標識を見ながらそう言う。一体誰がこんなことを・・・
「近くまでは来ているはずだ。地図を見ながら、慎重に進んでみよう」
俺たちはしょうがないので、一度矢印とは反対の道へと向かっていることにした。
「ただのイタズラなのかしら?それとも誰かが私たちの邪魔しようと・・・」
シャルルは標識を見つめながら心配そうに呟く。さっきの変な奴等が知ってたように、俺たちが鍵を集めているのは色々な人が知っているはずだから、もしかしたら鍵を横取りするために標識の向きを変えて俺たちの邪魔をしている奴がいるのかもな。
そう考えると、慎重に、そして警戒しながら進まないといけない。エルザさんもいるから大丈夫だとは思うけど、いざとなれば俺も全力で戦わないとな。
しばらくすると・・・
「ここだ。ついに発見したぞ!!」
俺たちはようやく目的地である建物へと到着する。それにしても長い建
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