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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【東方Project】編
085 瑕疵(かし)無き屋敷
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≠ニは論理的に隔てられていると云う。昔──1300年前のままなら、【月の都】は幻想郷≠ナはなく外≠ノしか繋がらないだろう。

……だとすれば今回の異変≠ヘ、俺達──否、鈴仙達【永遠亭】メンバーのちょっとした勘違い≠ゥら起こった異変≠セと推察出来る。……あくまでも推察≠セが、割りと正鵠(せいこく)を射ている様な気がする。

「(……あー、ミナ? 今回の異変≠ヘ放っといても大丈夫っぽいぞ?)」

『はい? どういう事ですか?』

「(……今、【永遠亭】ところなんだけどそこ住人から聞いた話だと、今回の異変≠ヘ行き違いがあった事が判明した。どうにも月≠ェおかしくなっているのは一過性のモノらしい)」

『……信憑性は有りますか? ……あ、別にマスターの事を疑っているわけではないのですが』


ミナに“コントラクト・サーヴァント”を行った際に繋がったパス′o由で念話を送っておく。しかしミナは納得がいっていって無いようなので、そこら辺を軽く──簡易的な解決案を交えながら説明してやる事にした。

「(……長々説明するのも面倒臭いから3行程度で説明するな?

・……今回の異変≠フ下手人は≪月の賢者≫
・月からの迎え≠防ぐ為に太古の月≠ニすり替えた
・今空に浮かんでいるのは太古の月

……大体こんな感じ。……因みに信憑性は十中八九。……簡易的な解決案としては天候呪文>氛氈gラナリオン”あたりで大丈夫と見た)」

『……判りました』

窓から外を覗ける位置で、いきなり立ち止まった俺を胡乱(うろん)な目付きで見る鈴仙を尻目に【永遠亭】の特有であろう丸い窓から空を見ていると、幻想郷≠フ空が急速に黒雲で覆われていくのが判る。……ミナが“ラナリオン”を使ったのだろう。

……“ラナリオン”は有り体に言ってしまえば、雷雲を呼び出す呪文。分類としては天候呪文≠ノなるのだろうか。……月≠ェ妖怪へと異常をきたすのならその月≠隠してしまえば良い──そう考えた。

……俺が手ずからに“ラナリオン”を唱えずミナに“ラナリオン”を使う様に言ったのは──俺が“ラナリオン”を使わなかった理由は、俺がここ≠ナ使ったら【永遠亭】内が黒雲で覆われてしまうからである。

閑話休題(そんなことはどうでもよくて)

黒雲は、然も【永遠亭】を中心としている様に幻想郷£に拡がっていく。……その事から類推するに、どうやらミナ【永遠亭】のすぐまで来ていたらしい。

「いきなり立ち止まったりしてどうかしましたか?」

「……いや、雷雨が来そうだなぁ、と思ってな」

「……あ、本当ですね」

並列思考(マルチタスク)の1つで鈴仙と四方山(よもやま)話に花を咲かせ
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