【東方Project】編
085 瑕疵(かし)無き屋敷
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……俺がいきなり現れた人物(?)を取り敢えずとばかりに兎≠ニ称したのはひとえに、ぴん、と頭から立てられている1対の兎耳≠ェ有ったからである。
閑話休題。
「なぁ」
「ひっ」
【永遠亭】についてその兎≠ノ訊こうと声を掛ければ、肩を竦められる。……恐怖≠フ視線を向けられる──そんな状況には、思い当たるフシは有れど、正直ここまで恐がられるのは異常である。
「ブレザー兎≠ウん、ブレザー兎≠ウん。一寸君には幾つか訊きたい事がある。……だから、1回目を瞑って深呼吸をするんだ。話はそれからでも遅くは無いからな」
「は、はい…」
………。
……。
…。
やっとこさ落ち着いたウサミミブレザーの少女は鈴仙・優曇華院・イナバと云うらしく、この【永遠亭】では【永遠亭】の主──輝夜にペットとして匿われているらしく、俺を恐れたのは月での俺の所業──主に大量虐殺が月でも伝説(もちろん悪い意味)になっているらしいからだ。
(輝夜…。例の書き置き≠ナ、月に居ないとは思っていたが本当に月に居なかったとは)
―[……後、月≠ノ来たとしても私は居ない可能性が高いので悪しからず。]―
頭の中で例の書き置き≠フ最後の一文を思い浮かべる。……しかも、鈴仙からの話では輝夜と鈴仙の師匠──≪月の賢者≫は地上を転々とし、軈てこの幻想郷≠ノ流れついたらしい。
……で、今回の異変の原因は月≠ゥら、戦線復帰せよ、逃げても良いが余計な仕事は増やすなよ?≠ニのお達しが鈴仙に届いたのが大元の原因らしく、月≠ゥらの干渉を恐れた≪月の賢者≫はと云うと…
「……迎えに来れないように≠オたいからって、普通月≠すり替えるか…? ……それも太古の月とすり替えるとか…」
「お師匠様のやる事なので…」
「くく、燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや=B……燕雀≠ヘ鴻鵠≠フやる事が判らない…ってか?」
「あう〜…。どうせ私は燕や雀ですよ…」
俺の皮肉に、鈴仙は声を萎ませながら自嘲する。
……それにしても、鈴仙も漸く肩の力が抜けてきた様である。……距離感からして未だに恐怖≠完全に払拭出来ている訳でもない様だが…。……それはそれで間違っている事ではないので、これ以上のムリ≠ネ接近(精神的な意味)は止める事にする。
「……って、考えれば夜≠停めたのは無意味だったか。……いや、そもそも紫──スキマ妖怪≠フ言葉を信じるなら、月≠フすり替えすら無意味だったかもな」
幻想郷≠ヘ外の世界
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