暁 〜小説投稿サイト〜
東方紅魔語り
有波ー下校編
Part19 無意識に意識
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き
同じように地に平伏していた。
 『妖怪』の力を無くしたからだ。
 こいしも妖怪。味方だろうが敵だろうが、能力の定義に当てはまる存在は平等に餌食となる。
 本ッ当に融通が効かないなオイ。
 しかし、まさか置いて行く訳にもいかない。流石にそこまで外道じゃない。
 ……しょうがない、か。

「えーと、その……すみませんこいしさん!」
「え?わっ!」

 一言謝り、こいしをお姫様だっこで担いだ。背中でも良かったんだが、ちょっと走り辛くてな。
 妖怪とはいえ、やはり子供。体重はかなり軽い。これならば妖怪の屍を超えていくくらいできる。

「え、ちょっ、あ、有波?」

 こいしの顔に目を向けてみると、少し顔が赤い。
 これは……ついに俺にもモテ期が!?
 ……いや、どちらかと言うと、大した力も持ってない人間が自分を担いでる事に対する怒りか?怒りで顔が赤くなってるのか?
 そう思ったら、もうそれが正解みたいに思えてきた。
 くっ、やはり俺にこの幻想郷でハーレムを作ることは出来ないのか。

「すみませんすみませんすみません、ですがこれしか方法が無かったんです。ですので殺さないで下さい」
「な、なにいってるの?」

 よし、ここを潜り抜けたら土下座でもして許してもらおう。
 土下座の最中に首を切られないように防御力を100にしてからな。
 俺……これが終わったら紅魔館に帰るんだ……。

「よし、行くぜぇぇぇぇ!!」

 俺は妖怪を下に、走った。
 その最中に、こう思いながら。

 あれ、これって、幻想郷中の妖怪も同じ状態に陥ってたりしないよね。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ