有波ー下校編
Part19 無意識に意識
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同じように地に平伏していた。
『妖怪』の力を無くしたからだ。
こいしも妖怪。味方だろうが敵だろうが、能力の定義に当てはまる存在は平等に餌食となる。
本ッ当に融通が効かないなオイ。
しかし、まさか置いて行く訳にもいかない。流石にそこまで外道じゃない。
……しょうがない、か。
「えーと、その……すみませんこいしさん!」
「え?わっ!」
一言謝り、こいしをお姫様だっこで担いだ。背中でも良かったんだが、ちょっと走り辛くてな。
妖怪とはいえ、やはり子供。体重はかなり軽い。これならば妖怪の屍を超えていくくらいできる。
「え、ちょっ、あ、有波?」
こいしの顔に目を向けてみると、少し顔が赤い。
これは……ついに俺にもモテ期が!?
……いや、どちらかと言うと、大した力も持ってない人間が自分を担いでる事に対する怒りか?怒りで顔が赤くなってるのか?
そう思ったら、もうそれが正解みたいに思えてきた。
くっ、やはり俺にこの幻想郷でハーレムを作ることは出来ないのか。
「すみませんすみませんすみません、ですがこれしか方法が無かったんです。ですので殺さないで下さい」
「な、なにいってるの?」
よし、ここを潜り抜けたら土下座でもして許してもらおう。
土下座の最中に首を切られないように防御力を100にしてからな。
俺……これが終わったら紅魔館に帰るんだ……。
「よし、行くぜぇぇぇぇ!!」
俺は妖怪を下に、走った。
その最中に、こう思いながら。
あれ、これって、幻想郷中の妖怪も同じ状態に陥ってたりしないよね。
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