異変終了ー日常ー
Part18 宴会と影
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ていたのは……?」
……いくら考えても分からん。
結局、紫は何を言いたかったんだ?
「有ーー波ーーー!」
声が聞こえたから振り向くと、そこにはフランがいた。
手を振って、俺を呼んでいる。
紫の言葉は気になるが……ま、どうでもいいか。
「はい、どうしましたか?」
「あのさ……お姉様が……」
フランは人混みの中を指差した。
レミリアがどうかしたのだろうか。レミリアの事だから人混みの中で迷子とか?
くそっ、咲夜なしではレミリアを送り出さない方がよかったか!
そう思いながら人混みの中を凝視してみると、そこにはレミリアがいた。
片手で何かを掴んでいた。
黒い羽を持ち、大量の新聞を持った烏天狗の顔を握り潰さんとばかりに持ち上げていた。
「あー……フランドール様。あれはですね、自業自得というものです。心配しなくてもいいですよ」
「そうなの?」
「はい」
あぁ、自業自得だ。
新聞を持っているのを見た辺り、この宴会を利用して沢山の人へ一気に配る気だったようだな。
そこをレミリアに見つかったと。
欲を出すからそんな事になる。
レミリアは力加減もできるし、射命丸も妖怪だ。死にはしまい。
「ふーん……あ、じゃあさ、有波も一緒に回ろうよ。一人じゃつまんないんだー」
「喜んで!!」
ここ一番の笑顔を見せ、俺はフランの後を追いかけた。
妖怪・八雲 紫は不可解な空間にて、己の従者である九尾の妖狐、八雲 藍と話をしていた。
その二人の表情は険しく、複数の書類を手に真剣に話し合う。
能力、幸福、不幸、救われない。
そのような単語を並べる藍の言葉を、紫はやはりと言った表情で頷いていた。
その話は数時間にも渡り、そして、八雲紫は少しため息をついた。
「……『彼』を、紅魔館から離れさせましょう。『彼』の為にも」
「どこに移します?」
「紅魔館、いえ、『フランドール・スカーレット』から出来るだけ離れた場所ならばどこでもいいわ」
地獄にいる閻魔、四季映姫は、その目に映る映像を見て、顔を歪ませていた。
彼女は閻魔ゆえに、あらゆる人の過去を覗く事ができる。それで白か黒か、はっきり付ける為に。
いつもの四季映姫ならば、その映像の人物が少しでも人を殺せば黒。少しでも善行を積めば白と、即断する。
しかし、この時の四季映姫は迷っていた。
白黒つける能力を持つ彼女が、初めて白黒付けるべきか迷っていた。
その映像に映るのは、血を纏った幽鬼のような子供。
ゴクリと生唾を飲み込み、彼女は背後に仕える死神に話しかけた。
「小町」
「はい?」
「私は、この人物を、どう
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