【東方Project】編
081 幻想郷でのとある1日
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のを思い出した。……別に剣術や槍術、それに体術などは、今でも暇を見付けてはちょくちょくと研鑽しているのだが、懐かしいものは懐かしい。
……こうして、幻想郷での穏やかな日々を過ごしている。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「やってますか?」
「いらっしゃい、やってるよ」
今日も今日とて呑気に【満足亭】を開店していると、手にカメラと手帳を携え、背には大きめなカラスの羽が生やしている──恰好からして天狗っぽい少女がやって来た。
「どうもここに≪英雄≫と名高き人が居る聞いてやって来たんですが。……取り敢えず熱燗とそのアテに今日の魚を塩焼きでお願いします」
「判りました」
「っ!?」
「はは、初見では皆驚きますからね」
注文を聞き、“別魅”の分身を厨房に向かわせると、目の前の少女は大層驚いた表情をした。……俺が苦笑いしながら目の前少女へと注釈を入れた通り、この風景を見た──所謂一見さん≠ヘ驚きの表情を見せるので、この反応には慣れたものがある。
「ほへぇ〜、そうなんですか。……あ、申し遅れました。私、鴉天狗≠フ射命丸 文と申します。そして、若輩ながら新聞記者を務めさせてもらってます。……あ、それと口調の方は気にしなくても大丈夫ですよ」
「……そいつはありがたい。俺は升田 真人。今はしがない現人神≠やってるよ。それと≪英雄≫、なんてこっ恥ずかしい名前より普通に呼んでくれるとありがたいかな」
射命丸 文>氛氓サう名乗った少女は慇懃な態度で自己紹介をしてきたので、俺も相応の態度で返す。……ついでとばかりに≪英雄≫呼ばわりを止める様に言っておく。
……意外と──そう云ってはいけないのかもしれないが、この【満足亭】の客層の殆どが≪英雄≫見たさ≠ネ妖怪で、俺が月≠ナやらかした事が今でも妖怪の間で語り継がれているのは驚いた。俺の主観≠ニは違って、もう1300年以上も経過しているはずなのに、まるで風化せずほぼ事実が語り継がれている事を紫物申したい。
閑話休題。
「可も無く不可も無く──普通に美味しいですね」
「その反応もいつも通りだよ」
文は“別魅”な俺が運んで来た虹鱒の塩焼きをつついて、開口一番にそう宣った。……云うまでも無く俺の料理スキルは既に成長を止めてしまったらしい。
「ぷはぁ〜っ! ……では、私はそろそろお暇させて頂きましょう。……これは、お近づきの印です。新聞を購読する際は、ぜひこの新聞──【文々。(ぶんぶんまる)新聞】をご購読下さい」
「……か、考えておこう
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