マブラヴ
1036話
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は円の分だ。
そうして注文から暫くが経ち、やがてTボーンステーキが運ばれてくる。
「うわぁ……本当に大きいわね。日本で出るステーキで考えると3人……いえ、5人分くらいはあるんじゃない?」
当然このマブラヴ世界でこのくらいのステーキともなると、かなりの金額だ。
店にしても一見の客にこれだけのステーキを提供とするとなると、色々不安があるのだろう。前払いを求められた。
勿論それに関してはあっさりと応じたのだが。
何しろ、シャドウミラーとしてはこのマブラヴ世界との取引でかなりの金が存在している。
BETAの死骸を引き取るのにも多少の金を貰っているし、兵器に関しては完全に売り手市場だ。
今でこそガン・ルゥに関してはライセンス生産という形になったが、それにしても当然ライセンス生産という形である以上は黙っていても金が入ってくる仕組みになっている。
そうなれば当然マブラヴ世界での金が少なくなる為に、シャドウミラーのメンバーにはマブラヴ世界で金を使うという行為を推奨すらしている。
そういう訳で、俺達はチップをたっぷりと払ったおかげで店からも上客と見なされて丁寧な扱いを受けていた。
「ま、ともかく食ってしまおう。ステーキは熱いうちに食うべきだ」
鉄板の上に乗っているから、そう簡単に冷えるような事はないだろう。だがそれでも、やはり時間が経てば味が落ちるのは当然だった。
「そうね。……アクセル君、食べきれなかったら、私の分も食べてね?」
「牛丼をペロリと平らげるんだ。このステーキも食べきるだろ?」
「……あのね、女の子に大食いとかちょっとデリカシーに欠けるんじゃないかしら」
そう言いつつも、まずはヒレ肉の部分をナイフで切って口へと運ぶ円。
さすがに焼きたてでこの街の住人――チンピラだが――お勧めの店だけあって、非常に美味だ。
この前のムウとナタルの結婚式で食べたステーキも美味かったが、これはそれとは別の美味さがあるな。
そんな風に告げると、円も同意見らしく頷きを返す。
「特にサーロインの部分が美味しいわね。それにソースもスパイシーなバーベキューソースで」
「このソース、出来れば買って帰りたいな」
「そうね。頼んでみれば売ってくれるんじゃない?」
そんな風に会話を交わしつつ、俺と円はステーキを味わう。
尚、円は結局7割程食べたところでギブアップ。残りは俺の腹へと収まる事になる。
ちなみにバーベキューソースは店でも普通に売っていたらしく、結構な量を買って店の従業員達に酷く喜ばれることになった。
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