マブラヴ
1035話
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折角の楽しい披露宴なんだから、楽しめよ。本当にしつこいようなら、後で俺の方からウズミに言っておくから」
「……別にそこまでする必要はないんだけど」
「恋人が変な相手に言い寄られてるんだぞ? 恋人がいない相手ならともかく……それだけでも、ウズミに言っておく理由としては十分だろ?」
そう告げると、何故か円は先程の不機嫌そうな表情から一転、嬉しそうな笑みを浮かべる。
「ふふっ、そう。確かにそうかもしれないわね」
「あー、円いいなー。愛されてるって実感があるってのは羨ましいなー。私もそういう風に言って貰いたいなー」
小さく笑みを浮かべた美砂の言葉に、照れくさそうな笑みを浮かべる円。
なるほど、嫉妬されていると感じたのか。
色々と思うところはあれども、円の機嫌が直って何よりだ。
「もう、美砂ったら。……それよりも、このお肉美味しいわね。牛肉なんでしょうけど」
何かを誤魔化すかのように、円の視線が皿の上へと向けられる。
そこにあるのは、一口大のステーキだ。コース料理のメインディッシュだな。
確かにステーキは俺の家だと食べる事は滅多にないだけに、美味く感じる。
そもそも、うちの食事は基本的にはマリューと千鶴が作っている。他の者達も手伝いはするけど、メインはこの2人となる。
そして基本的に手の込んだ料理が多いので、ステーキというのは殆ど作られることはない。
いや、きちんと美味いステーキにするには色々と手間を凝らす必要はあるんだろうけど、マリューにしろ、千鶴にしろ、ステーキに関してはそこまで詳しくないんだよな。
かと言って、ステーキというのは持ち帰りには向いていない料理だし。
俺の家の場合は外食と言えば基本的に超包子とかだから、どうしても中華料理になってしまう。
いやまぁ、中華風ステーキとかそういうのもあるんだけどな。
それでも、本格的なステーキとかは家でも外でもあまり食べる機会がない。
この辺、俺の家の人口が俺以外全員女だというのも影響しているだろう。
どうしてもステーキのような、肉、肉、肉! というのはあまり好まない者が多い。
……一番その辺に近い感触としては、牛丼を好む円か?
牛丼とかなら、たまに千鶴やマリューに作って貰っているのを見る事があるし、昼食としてわざわざネギま世界に転移して牛丼を食べに行ったりしているのも知っている。
何で俺が知っているのかと言えば、何度か俺も一緒に行っているからだ。
昼食デート……とでも言うのか? まぁ、そういう面もあるのは事実だが、実はその時の円の狙いは俺の空間倉庫だったりする。
昼食が終わった後、持ち帰りで牛丼を10個程注文し、それを俺の空間倉庫に収納するのだ。勿論店の外の人目につかない場所で、だが。
円が好きだった牛丼
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