6部分:第六章
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うだよな。こいつ、まさか」
「かなりの大物なんじゃないのか?」
「やっとわかったか」
その大物という言葉にすぐ反応するカエサルだった。
満面の笑みになってだ。彼は言うのだった。
「私は必ず大きなことをするからな。何処かで真面目に生きてその有様を見ているのだ」
「何か俺達が会っている奴ってな」
「だよな。少なくともな」
「普通の奴じゃないな」
「それはわかったよ」
「では達者でな」
唸るしかできなくなった彼等にだ。カエサルは明るい声をかける。
「機会があればまた会おう」
「ああ、じゃあな」
「縁があればまたな」
「会おうな」
海賊達も結局は笑顔になってカエサルに返す。彼等もそんな彼に対して妙に魅力を感じているのも事実だったのだ。
カエサルの若き日の話である。この海賊達は俗には処刑されたことになっている。だがこの後どうやらアレクサンドリアに移りそこで商人をしていたらしい。そこに戦でやってきたカエサルと再会してだ。本当に大物になった彼に妙に納得したという。カエサルにまつわる多くの話の一つである。
カエサルと海賊 完
2010・12・5
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